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体重を勝手に測る「隠し体重計」。-介護ニュース


記事公開日:2016/05/27、

体重を勝手に測る「隠し体重計」。

体重計や社員食堂で有名なタニタに、まんまと体重測定されてしまう「隠し体重計」が登場しました。
Twitterで「迂闊(うかつ)に変なところに立つと体重測られます」という言葉とともに公開された本社受付の画像。このトラップの公開が話題となり、リツイートが相次いでいます。
出典:Withnews
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160524-00000001-withnews-sci&p=1

 

「迂闊(うかつ)に変なところに立つと体重測られます」
怖ろしい言葉ですよね~。
体重はチョー個人情報ですよ。特に、女子にとっては…。

 

タニタ本社受付の床には、白いタイルが敷き詰められています。そのうち一つだけ、黒くなっているのが、「隠し体重計」。この部分に乗ると、黒いLED表示部分に自分の体重が表示されるそうです。

 

これでは、「迂闊に」立てませんね。タニタを訪れたら、100円玉が落ちていないかと探す子どものように、下ばかり注意して歩きそうです。前から歩いてくる人とぶつかって、まさかの体重計に着地、なんて悲劇にならないといいですが…。

 

そもそも「隠し体重計」、イタズラ? 遊び心? と思ったら、ちゃんと理由がありました。
実は、建物と一体化した体重計を目指した試作品だそうです。社内の人間は体重計を知り尽くしているため、来客者の意見を聞こうということで、あえて玄関に設置したとのこと。

 

体重は、「やせた」「太った」と一喜一憂する数字です。スタイル維持の面だけでなく、体重は栄養状態を知るうえで大事な指標となっています。
高齢になると若い頃より身体の筋肉や水分が減ってくるため、低栄養のリスクが高くなるのです。

 

低栄養とは、エネルギーとタンパク質(糖質、脂質)が欠乏した状態です。血液検査では、血清アルブミン値の項目をチェックします。
高齢者は食事量が不足したり、バランスの悪い食生活によって栄養も水分も充分に摂れなくなることが少なくありません。

 

低栄養が進行すれば、病気はなかなか治らず、寝たきり状態や死に至るリスクも高くなります。このため、高齢者の栄養状態を把握する目的で、介護の現場では定期的に体重測定が行われています。

 

最近では車イス用の体重計、手すり付きの体重計など、使う人のことを考えたタイプが広く開発されています。ただ、これらは高額であり、スペースをとるので、現場でよく使われるのは持ち運びができて、乗って計測するオーソドックスな体重計です。

 

いまや建物の設計は高齢者施設に限らずバリアフリーが一般的になっています。しかし、体重計には高さがあるため、体重測定の動作はバリアフリーではありません。
若い人ならわずか数cmの段差であっても、それが負担になる高齢者は多くいます。段差という障害に加えて、体重計に乗るときに靴を脱ぐ動作も結構な負担です。少しバランスを崩せば、転倒事故につながるリスクもあります。

 

迂闊に測られてしまう体重計のように、介護の現場でも負担なし、侵襲なし、という気づかないくらいの感覚で体重測定ができたらいいですね。「隠し体重計」の技術がもっともっと活かされることを期待します。