高齢者住宅に引っ越しするとき、持ち家はどうする？

親が病院に入院したり、老人ホームに入居したりした場合に、残された家は空き家となってしまいます。この空き家の処分も子どもがやらなくてはなりません。

近年、住む人がいなくなって空き家のまま放置されている住宅が増えているそうです。

こうした場合、選択肢としては３つ考えられます。

１つは子どもの誰かが住むというもの。２つ目は賃貸にして家賃収入にするというもの。３つ目は売却処分してお金にするというものです。

放置or子どもが住む

空き家として放置しておくという選択肢もあります。また、子どもや知り合いに住んでもらうというのも１つの手として考えられます。

しかし、古い家は建て替えが必要になってきます。何故ならは昔の住宅は今ほど質がいいとは言えないからです。住めればいいという感覚で建てられているものも少なくはありません。放置しておけば倒壊してしまう可能性もあり非常に危険です。

台風や地震、火災などの際に倒壊し、ご近所に迷惑をかけてしまう危険性もあります。瓦が落ちてきて通行人が怪我をする可能性もあります。

しかし、古いからといって簡単に壊して更地にしてしまうこともできません。なぜなら建物がある状態と取り壊した状態とでは固定資産税が６倍も異なるためです。

人に貸す

人に貸せば家賃収入を得ることもでき、施設の入居費用に充てることができます。

空き家をなくすために、高齢者の住み替え支援事業というものもありますので調べてみることをおすすめします。

住み替え支援事業とは借上主体が高齢者が所有する住宅を借上げて子育て世帯等に転貸するというものです。

対象となる住宅は雨漏り等の不具合もなく、一定の耐震性を有している住宅となります。

高齢者世帯は賃料を借上主体から受け取ることができます。契約を結ぶのは借上主体と子育て世帯等です。

賃貸する場合には耐震工事やリフォームなどのある程度の投資が必要となります。リフォームに充てられる貯蓄があり、さらに家を貸した場合の賃料でその費用を回収できて住み替え後の施設入居費にまで充てられるくらいのプラスになるのであれば家を人に貸すのがいいかもしれません。

メリットデメリットまでしっかり考えて判断しましょう。

売却する

持ち家の処分という点ではこの案が一番手堅いといえます。

いくら古くて住めなくなったような家でも売却に出せば喜んで買ってくれる人は実はいくらでもいるのです。

信頼できる不動産会社を見つけて家の売却をお願いしてみてはいかがでしょうか。

もちろん、このような判断は家の持ち主であるご本人に委ねられます。大切な家を売り飛ばしたくないと考えておられる可能性もあります。認知症の症状が進行する前に一度家族でじっくり話し合ってみてはいかがでしょうか。

相続をする場合の注意点

相続する場合で気になるのは相続税ではないのでしょうか。相続税がかかるから子供に迷惑をかけられないと心配している人も多いかと思います。

しかし、相続税には基礎控除というものがあります。

相続税であれば法定相続人の数×600万円＋3000万円が控除されます。

法定相続人の人数が１名の場合は3600万円の控除が受けれる計算になります。

つまり、持ち家のみの相続であれば、3600万円以下であれば相続税を支払う必要がないということです。

また、相続をすれば固定資産税などの維持費がかかってきますので、その辺りは相続する方と相談の上で決めていきましょう。

＞関連：なぜウチシルベは無料で老人ホームを探してくれるの？
 

トラブルが最も少ない、持ち家売却

物が残ってしまうとトラブルになりがちですので、売却をして売却金で老人ホームに入所するというパターンが一番トラブルになりにくいです。

家の価値は住んだ時点で急落して、築年数にもよりますが土地だけの値段になる可能性があります。しかし、トラブルを回避するという点では非常にお勧めの方法であるといえます。

定期的に収入がある賃貸に出す

最近では持ち家を老人ホーム入所に当たって賃貸に出すという人が多くなってきています。賃貸にすれば定期的な収入になります。

賃貸にするにあたっての事務的な手続きや、メンテナンスなどは不動産屋が委託（別途料金はかかります）でしてくれますので、老人ホームに入っていても特に問題はありません。

また、年金収入だけで不安だと感じる人にとっては家賃収入は非常に助かるものですので、おすすめです。

施設を効率よく探すには？

持ち家から老人ホームに住替えしたいという場合にも最初から最後までに相談にのってくれます。こちらから無料相談可能です。お金のことや自宅の売却のことなどすべてプロにまかせることができますよ。老人ホーム入居にまつわることはなんでも相談してみましょう。