2015年11月05日

老人ホーム入居を決めるのは誰!?

この夏から進めていた老人ホーム入居へご家族が煮え切らず、3名の方が入院となりました。 自分の親を老人ホームへの入居を勧めて、ましてやご自身(お子さんや身内の方)が決断するとなると覚悟が必要ですよね。 たくさんの方々の支援をさせていただいておりますので、ご家族の葛藤、お気持ちはお察しできます。 ただ、老人ホーム入居を先延ばしにすることによって様々な弊害もでてきます。 「あの時入居を決めていたら、今もゆっくりとでも歩けたのでは!?」 後悔先に立たずです。 2つのケースご紹介します。 ケース1 78歳男性要支援2、区分変更予定でした。 認知症の診断がでていて、気に入ってくださった施設があったにも関わらずご家族がまだ一人でも暮らせるだろう、と入居を見送りました。 その結果、エアコンでの温度調整もできていなかったため、また、脱水による水分不足で認知症状が進み、現在は精神科へ一時入院しています。 この男性の症状は比較的軽いものの、精神科の厳重な対応にご家族が参ってしまいました。 ケース2 82歳女性要介護1、ADLはほぼ自立だが認知症の診断があり。 本人が老人ホーム入居を拒否するために、ご家族はまだ自分でできるだろうと考えられていました。 しかしケアマネさんの話を伺うと入浴拒否を4か月続けている、冷蔵庫の中身はほとんど腐っているなど一人暮らしが難しい状況でした。 夜間、トイレに行こうとして転倒してしまい、大腿骨骨折をして入院となりました。2か月の入院の結果、筋力が衰え車いすでの生活となりました。 今回は厳しい話でしたが、老人ホーム入居を検討しているとつらくなり、考えることをやめる方も多くいらっしゃいます。 「なぜ、老人ホーム入居を考え始めたのか?」そのことをよく思い出して下さい。 その問題が解決できたのならいいのですが(例えば在宅で一日看てくれる若者がいるなど) 解決できていないのであれば施設入居を進めるべきではないでしょうか。 これから寒さが厳しくなる季節となり、脳梗塞などのリスクが高まる季節です。 どうかもう一度ご家族で話し合って下さい。