2015年12月21日

増えている施設から施設への転居

今年は「入居した老人ホームと合わないので他を紹介してほしい」という 相談を何件も受けました。 お話を伺うと「介護度が変わった」、「医療行為が必要になったから」と いった相談もありますが、施設への不満から老人ホームを変わりたいとの相談が増えています。 話を伺うと本当に耳を疑うようなびっくりする話を聞きます。 その方にあった全てを適えられる完璧な老人ホームはなかなか難しいですし、 どこかで折り合いをつけることも大切かと思います。 ただ、ご本人が安心して安全に暮らせることが大切ですので、 どうしても転居が必要という場合は迅速にサポートさせていただきますので どうぞお気軽にご相談下さい。

2015年09月10日

入居拒否の方の入居後の老人ホームでのご様子

最初は老人ホーム入居を拒否していても、実際に見学してみると想像と違って気に入ってくださり、入居すると喜んでいただける方がほとんどです。 引越しして「我が家」になるまで、時間がかかるのは当然です。 参考例:☆相談事例 ~帰宅願望が強い方にとって高齢者住宅が『我が家』になるまで~☆ http://www.osumai-soudan.jp/soudanin/osakahonbu/case/778.html 早い方で一か月くらいでしょうか? 時間がかかる方も当然いらっしゃいます。 現在、少しずつ馴染もうとしている、そんな方のお話です。 以前こちらの相談員ブログでもご紹介したAさん。 http://www.osumai-soudan.jp/soudanin/fukuokahonbu/case/501.html ☆薬に頼らない認知症受入れ施設~認知症状に合わせたご紹介~☆ 服薬管理ができない、家族が振り回されているといったことでご家族が施設入居を進めました。とてもとても用意周到に進めていき、多くの方のご協力の元、入居ができました。 お食事が気に入っていただいた様子で、現在も三食きっちりと召し上がっているようです。 一人暮らしの時は、偏食で食べたいときに好きなものを少し食べるという生活でした。 食事の改善は、ご家族も大変喜んでおられました。 時々、Aさんは長女さんには帰りたいと訴えます。 たまに長女さんには当たることもあるようで、けんかになるそうです。   現在入居されている住宅型有料老人ホームは、一人一人に向き合って下さいます。 最初はデイサービスを拒否していましたが、ケアマネさん、施設長、ヘルパーさんなど皆さん(今後は専門家チームとします)の協力があってデイサービスへ通うようになりました。 しかし、しばらくすると行きたくないと拒否されるようになりました。 そこで専門家チームは考えて、他のAさんが気に入りそうなデイサービスを提案してくださり、Aさんはそこに通うようになり、今現在もそちらに通っています。 Aさんは要介護1で認知症があるものの、身体状況はほぼ自立でいらっしゃいます。 買い物などケアプランに組み込み、ヘルパーさん同行で行っていましたが、自分一人で行きたいとおっしゃいました。そこで専門家チームはまた考えます。 Aさんには、「スタッフに声をかけたら出かけられるようにする」という目標設定をしたのです。 「外出はダメ!」ではなく、「スタッフに一言声をかけたら外出できる」ということを目標に生活する。 ひとつひとつできることをクリアして、日常生活を送る。 私たちが日常でできることも、高齢になると難しくなります。温かく見守る時間も必要だと感じています。   ご本人様に合わせて動いて下さる専門家チームがいるのは心強いですね。 他の施設であれば、退去を促されるようなことを何度かされていますが、受け入れてくださっているこちらの住宅型有料老人ホームには心から感謝しています。

2015年09月01日

県外の実家の近くか福岡の老人ホームにするか迷う時

よく相談されることが多いのが、今まで住み慣れた実家の近くの老人ホームにするのか、子供たちの住んでいる福岡に呼びよせて老人ホームに入居するのかを悩んでいるというケースです。 この場合、どちらの地域の老人ホームもその方にあったところをご提案しますが、福岡の老人ホームは料金も安くて建物も新しく、サービスも充実したところが多いのも確かです。 私は、親をどの地域の老人ホームに入居を進めてゆくかは、介護度や病気の内容により判断されることをお勧めしています。 たとえば、脊髄の癌で終末期医療を在宅で受けているお母さんとその介護をしているお父さん80代の両親の相談があったのですが、この場合、まだ介護認定をどちらも受けていないと伺い、すぐに介護申請をするようにお勧めしました。 また、「お母さんの主治医に相談して、福岡に移送することができる状態であるかをご確認ください。」と、お話ししました。 具体的には「できるだけ早く介護認定を受け、福岡の病院の紹介状をもらい、並行して子供さんの自宅と転院先の病院との近い場所の24時間看護師がいる、自立のお父さんも一緒に入れるところの見学をしてみることから進めてみましょう。」と、提案しました。 また、注意点としては少しでも早い決断をして、お体が移送に耐えられる早い時期に進めなければ、それも叶わなくなるかもしれないと現実的なお話をしました。 癌の方を何人も老人ホーム入所のお手伝いをしましたが、介護認定を受けてその後介護区分の変更申請を毎月のようにしてゆくけれど、追いつかないほど体力や機能が低下されてゆく方が多いのも事実です。 ご両親ともに「孫に会いたい。」といつも言われている方の場合は、とても喜ばれるかと思います。 また、癌が骨に転移していたりされている場合は常に痛みがあり、進行するほど痛みの訴えがひどくなります。 老人ホームの場合は訪問医に緩和の相談をして対処できる限り、普通の生活が送れます。きっと少しでも長く一緒にいたいのはお母様だけでなくお父様も同じではないでしょうか。 ずっと二人で生活をされて、食事に介護にとがんばったお父さんも食事と介護から解放されて、素敵な思い出作りの時間を過ごしていただけるのではないでしょうか。 無理に同居をいきなりすると、慣れない大家族での生活は行き詰まるため、穏やかな生活とはいかず、お互いにストレスの多い生活になるのではないでしょうか。 そうではなく、親がまだ元気なケースで地元にお友達が多いとか、親戚が多い方の場合はご両親が地元に残りたいといわれることも多く、可能でしたらできる限り地元の老人ホームに入所することを検討されてはいかがでしょうか。 以前のご相談で、東京にいる転勤族の息子さんが福岡の両親を呼んで、転勤することになった沖縄に同居することになり、友達ができるのではないかとの思いから、デイサービスに行くことを薦められたそうですが、そのうち両親ともにふさぎ込んで、デイサービスにも行きたくない、家から外出もしたくないとひきこもるようになり、親戚の多い熊本の施設に夫婦で入りたいと希望されるようになったとのことでした。 原因は言葉の問題で、お年寄りほど方言が多くて沖縄の言葉が全く通じず、孤独感を感じてよそ者としての扱いを受けていると思い込んでしまったためでした。 このように、言葉の壁や地方色になじめない地域差・料理の味付けや郷土食など、思いもしないところにお年寄りは安心や快適さを感じたりストレスになったりするのです。 さまざまなケースがご家庭ごとにありますし、どうするかの決断もそれぞれですが、できるだけいろんなケースを思い出しながら、少しでも快適な今後の生活を親御さんにしていただけるようにご提案したいと思っています。  

2015年08月25日

ホスピスか、有料老人ホームに入れるか家族が迷う時

最近福岡市の急性期病院の相談で、緩和やホスピスの方が多く、ホスピスに申し込むことはまだ決心がつかない患者さんを施設提案するケースが増えています。 抗癌剤での治療を繰り返し受けながら、退院と入院を繰り返す場合、治療中は入院をしていますが、いったん終わると次の治療まで1週間から2週間の間、自宅に帰るかリハビリ病院に転院して、入退院を繰り返すことが多いようです。 この場合、ご本人が高齢でさらに体の負担や環境の変化がいつも繰り返されるため、いつも落ち着かず、心身ともにご本人もご家族も限界に来ていますとおっしゃることが多いのも事実です。 先日もがん治療を数か月にわたって受けてきた方のご相談をご家族とソーシャルワーカーさんとともに聞かせていただきました。 この方の場合、ご本人は80代男性で半年間ほど入院治療とリハビリ転院を繰り返してこられており、体力の低下と筋力の低下がみられ、認知症状も進んできている状況でした。 ご本人は、いつも落ち着かずに家族に連絡を取ろうと病院内をうろうろとされている様子でしたが、原因は「転院をしないといけないのではないか、まだこの病院にいてもよいのか」などの心配をしているため、「家族に電話をしなければいけない。」と思い、電話を探しに行こうとしていたのです。 ご本人が認知症とは言え、話しているうちに不安感がわかり、ご家族の大変さも理解できた気がしました。 その後、「医師からは緩和ケアができるホスピスに移るほうが、つらい抗ガン治療をして体力や気力をこれ以上落とすよりいいのではないかと進められて数か月経過している」とご家族から聞きました。 ご家族も「心身ともに限界が来ているが、ホスピスに行くことは治療をあきらめることであり、見殺しにする決断を迫られているような不安が付きまとっていて、未だにホスピスの申し込みができないでいる。」とのことでした。 そこで、「ホスピスより先に有料老人ホームを見学しませんか?」と病院の相談員の方に言われて、「ウチシルベのお住まい相談員の方に相談してみませんか?」との言葉に、少し希望が湧き、「すぐにでもお会いしたい。」と、今後の治療も継続できるし安定した生活と介護を受けられるのではないかとすぐにお会いすることになりました。 まず、お体の状態やご予算、自宅や病院からの距離を総合判断して、いくつかの福岡市早良区にある住宅型有料老人ホームやサービス付有料老人ホームを提案しました。その中でパンフレットを見ながら、施設の特徴やどのようなサービスが受けられるか、入居されている方の事例など、ご参考になる話しを交えて見学施設を決め、日時を施設に予約し見学となりました。 施設を見学してご家族は、日頃の対応や介護サービス、訪問医の受診内容やディサービスなど、細かく質問をしながら安心されたご様子でした。 その後お部屋をどこにするかなど今後の手続きも含め説明を受け、退院後の方針を決めることとなりました。 「今後、病状が回復しないまま重篤になった場合は、施設生活をしながらホスピス見学をして、ホスピスに入る予定にします。」と話をされ、もしもの時の覚悟が決まったように見受けられました。 できる限りの手を尽くして、それでも最後はどこで迎えるかの選択肢は、その家族ごとにそれぞれですが、手を尽くすための方法は有料老人ホームで生活しながら考えることができると言う一つの例ではないでしょうか。 ホスピスを薦められた時の精神的ショックの大きさはきっと計り知れないかもしれません。 しかし現実を受け止める時間や手を尽くす時間、少しでも長く快適な普通の生活をおくることは、誰もが望むことではないでしょうか。 ホスピスにするか有料老人ホームにするか、どちらにするかは、まずは有料老人ホームを見学して確認してじっくり考えてみませんか? きっと張りつめている今の心がほぐれるのではないでしょうか。    

2015年08月18日

高齢者施設の種類について・・その3

今回は、福岡の住宅型有料老人ホームやサービス付き有料老人ホーム・生活支援ハウスなどの施設についてお届けします。 住宅型有料老人ホーム・サービス付有料老人ホームについてはどちらも認可を受けて、両方の名前がついているところもあり、住宅型有料老人ホームは福岡市内の場合の平均的居室の広さは14㎡が多く、サービス付き高齢者向け住宅の場合18㎡以上となります。 また、地方自治体により異なりますがサービス付き高齢者向け住宅は、室内にミニキッチン完備か共同で使用可能なキッチンスペースが確保されます。 ほかに、どちらともいえない形で生活支援ハウスと独自のネーミングで、60歳以下の方や介護認定が比較的軽い方なども利用できるなどの施設もあります。 福岡においての住宅型有料老人ホームは、全国的に見ても価格が安めで介護サービスについても充実しています。 例えば、要介護3から5までの在宅では難しく手厚い介護が必要な方のために、看護も医療もリハビリも充実した施設があります。 24時間随時対応型・定期巡回訪問介護・看護を取り入れた、医療保険と介護保険を利用して、認知症やリハビリなど専門のクリニックと24時間対応の調剤薬局と連携して看護師やヘルパーが24時間いつでも利用できる本格的な施設があります。 この住宅型有料老人ホームの場合、平均的に要介護4の方の場合、施設料から食事・ヘルパー利用・看護師利用・リハビリ・薬代など介護保険の1割負担もすべて含めて、14万円前後で収まる低価格の利用が可能です。 また、ほかにも月額9万円で入居金なしなど低価格帯の施設も多く、介護に手厚く看取りまで行う施設がおおいのもこの住宅型有料老人ホームです。 ほとんどの住宅型有料老人ホームには、デイサービスも併設されており入浴介助を個別でヘルパー利用するより、デイサービスで入浴を行い、介護保険点数をうまく組み合わせてお得に使うことができます。 在宅時に、デイサービスがお迎えに来ると「今日は行かない。」と、言われる方でも施設に併設されたデイサービスなら、気軽に参加されるようになるなどメリットも多いのも確かです。 デイサービスがあることで、日中は看護師が常駐することで、訪問医との連携も取りやすくなり、日頃の健康管理や病状把握など施設職員の連携が取れるようになります。 次にサービス付き高齢者向け住宅ですが、福岡の場合パンフレットに記載の月額利用料は食事代や水道光熱費などが含まれていないところが多く、プラスするとやや住宅型より高めになるところが多いようです。 平均的に食事代を月額にプラスして水道光熱費などを加えると15万円ぐらいになるかと思います。このほか介護保険の一割負担分と医療費や薬代など合計で16万円から18万円くらいがほぼ平均かと思われます。 しかしながら住宅型とは違い、デイサービスや訪問医など広く選択でき、食事などかなりおいしく別メニューを選択することができるなど、自由度も高い施設が多いのも事実です。 建物についてもやや豪華で、鉄筋コンクリートの構造物が多くシティーホテルのような感じが多くみられます。 お部屋も比較的広めに設定されており、お元気な方が多く自立から要支援・要介護と幅広く入所できるところが多いかと思います。 また、入居時は敷金方式が多く、入りやすく移りやすいため、がん治療中で入退院を短期間に繰り返す場合や、まだ介護認定が間に合わない場合にも対応可能な施設が多いのもサービス付き高齢者向け住宅かと思います。 それぞれの方に応じた目的別で、施設選びをする必要があり、何のために高齢者施設に入居するか、どのような介護や看護が必要なのか、をもう一度考え直してやみくもに施設を見るだけでパンフレットを集めて、訳が分からなくなるようなことだけはやめていただければ、入居者本人とご家族の満足いく快適な施設により近づくことかと思います。 そのため、お住まい相談員の施設選びは、今どの地域に何のために入居するのか、いつ頃まで住み、どうなったら別の施設に移り住むのかをいつも考えて、家族や本人の気持ちになり替わり、多くの施設の中から最新の情報を検討して、安全で安心な施設提案をさせて頂いております。 気軽にご相談いただけるお住まい相談員でありたいと願いながら、少しでもお役に立てるよう日々活動しております。  

2015年07月30日

高齢者施設の種類について・・その2

今回は、介護付き有料老人ホーム・グループホームについて今日はお話しいたします。 福岡市内における介護付有料老人ホームとグループホームにおいては、地域密着の特定施設として位置づけられます。 これは、ほかの有料老人ホームである、住宅型有料老人ホームやサービス付き有料老人ホーム・生活支援ハウスなどの施設とは違う大きな点は、在宅で利用するデイサービスやデイケア・外部のヘルパーなどの利用ができない点や、介護保険の利用は、入所している施設の中で使うことになります。 また、介護付有料老人ホームやグループホームでは、介護保険利用限度額を限度額に近い料金まで利用することがほとんどです。 そのほかに生活保護自給者の方の受け入れをしないところがほとんどで、病院受診する際にはご家族が対応するように求められることが多いのも実情です。 では、介護付有料老人ホームとは介護がついていて、ほかの施設は介護がついていないのですか?と、聞かれることが多いのですが、そのようなことはありません。 ほとんどの施設の場合、介護保険を受け、要支援や要介護度が決定している方はケアマネージャーが、必要な介護内容に応じて介護プランを立ててくれ、ヘルパーさんの利用やその  ほか必要な介護用具・デイサービスなどが利用できます。 逆に介護付有料老人ホームやグループホームの場合は、訪問リハビリやデイサービスが利用できなくなることがあります。 リハビリを本格的にしたい方やいろいろなデイサービスを体験してみたい方には残念ですが向かないところでしょう。 しかし、介護付有料老人ホームは施設ごとに1日に流れなど計画されており、レクレーションや脳トレ、簡単なリハビリや体操など行っているところが多いのです。 同じ介護付でも、このようなカリキュラムは違うため見学の際に確認して、聞いておくことが大切です。 また、入居金についても福岡市内の介護付有料老人ホームは200万円台から300万円台というところが多く、このお金を60か月で償却するという感じで決められているところが多いでしょう。今年の4月から一時金方式について指導が入り、表示方法や料金改定の見直しが多く行われています。 必ず退去をする場合の返金や損耗料の支払いについて聞いておきましょう。 次にグループホームについてですが、介護認定を受けていて医師による病名が認知症とついている方が入所対象となる施設です。 9人のグループで、通常2グループ単位の施設が多く、認知症の方が共同生活をしてアットホームな生活スタイルをして、のんびりと施設職員と食事を作り洗濯をしたりたたんだり、個人ごとにできることを今までの家での生活に近い環境で過ごすことができます。 ただし、治療食が必要な方には対応はできないため、栄養士による食事管理があるわけではなく、栄養バランスなどはややコントロールが難しいといわれています。 また、グループごとに食事を作るため、食事の材料費のみを実費で支払います。 福岡市内の介護付有料老人ホーム・グループホームは、以前は満室で空き待ちをすることが多かったのですが、最近はすぐに入居できる場合もあります。 次回は、住宅型有料老人ホームやサービス付き有料老人ホーム・生活支援ハウスなどの施設についてをお届けします。  

2015年07月21日

特養待機者からのご相談

「現在入居しているところは、費用が高いのでどこかいいところはありませんか?」 サービス付き高齢者向け住宅にお住まいの利用者のご家族様から相談がありました。 ・80代男性 ・要介護4 ・必要医療行為:導尿(1日3回) ・認知症状:軽度(年相応の物忘れ程度) 脳梗塞からほぼ寝たきりになったようで、ご本人様にやる気がなくリハビリやデイサービスが受けられるにも関わらずほぼ利用していない状況でした。 ただ私がお会いしたところ、ユーモアもありコミュニケーションが取れる方でした。 今回の一番の問題は、導尿でした。 バルーンであれば受けてくれる施設は多くあるのですが、導尿のまま入居したいとのことでした。 バルーンは過去に入院中に自己抜去の行為がみられたため、ということでした。 また導尿は医療行為の為、看護師がいる施設を選択する必要があります。 訪問看護を利用する施設にするのか看護師が常駐する施設を選ぶかによって費用負担が変わります。 「今、特養に3か所申込をしているから特養が空いたらそちらに入居したい」 特養のほとんどは年二回の入居判定がありますが、春の入居判定での入居はかなわなかったようでした。 待機者が多いから入居できなかったとお考えのようでしたが、導尿があることがネックとなることをなかなかご理解いただけませんでした。 医療費負担が1割でないことを合わせて考えると、特養に入所できたとしても金額は高く、この方には特養は合わないのではないかと考えました。 ・医療行為があると、特養の入所はなかなか順番が回ってこない可能性があること ・費用負担が高くなること この2点を丁寧に説明を差し上げたところご家族様に納得していただき、24時間看護師が常駐して1日3回の導尿でも対応してくれて、 今の支払い金額より10万円近く抑えた金額で入所できる施設へ入居となりました。 ご本人様にも満足していただき、以前より覚醒の時間が長くなったとご家族様も喜んでいらっしゃいました。 要介護4で2年待って特養に入所できた、という話を福岡市近郊で伺いました。 この方は在宅でしたが、「入所してほしい」と家族が考えてから2年経っているということはその間のご家族の負担はとても大きかったと思います。 きっと限界に近いところで入所申込をされたので、この2年間は限界を超えていたことでしょう。 有料老人ホームにもさまざまな種類がありますので、いろいろなご希望に沿うことができると思います。 特養をお考えの際は、有料老人ホームと比較検討してみませんか?      

2015年07月15日

高齢者施設の種類について・・その1

先日、福岡市中央区のリハビリ病院にご入院中の方のご家族が、高齢者施設の入居をしたいと地域医療連携室の相談員の方経由で、ウチシルベに予約してこられました。 「病院の相談員さんに高齢者施設のパンフレットを頂いたが、いろいろ見ながら施設の種類が全く分からないし、どこがどう違うのかと、改めて分からなくなった。」と、ご質問がありました。 「実際、特別養護老人ホーム・老人保健施設・介護付き有料老人ホーム・グループホーム・経費有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・生活支援ハウス、と、いろいろパンフレットに名前が違うものがあり、何となく特別養護老人ホームは空きがなくて入れないのではないか、では介護付と名前が書いてあるのがいいのかな?とは思っています。」と、自分なりに考えていらしたようです。 福岡市は、高齢者対策として福岡市の方針で打ち出され、特別養護老人ホームがたくさん建てられています。 しかし現在のユニット型(個室のタイプ)の特別養護老人ホームは、年金額などに応じて月額利用金額が意外と高額であったり、病状や認知度など複合型の問題をいくつも抱える方が入所しにくかったり、介護家族がいる場合優先順位が低かったりとすぐにいつでもだれでも入れるわけではないのです。 大体の特別養護老人ホームの待機者数は、100~300名と言われていますが、福岡市の特別養護老人ホームは待機者が少ないほうではあります。 それでも年間空きが出る数は、15部屋から30部屋程度ではないでしょうか。 要介護3以上から入れる制度が変わって、ずいぶん待機者が減ったといわれますが、それでも希望の場所の特別養護老人ホームには、すぐには入れないようです。 次に老人保健施設は、病院を退院するときにリハビリ目的などで要介護1以上の方が在宅復帰できるように3か月程度入所できる施設です。 施設と名前がついているため、ずっと入居できると思っている方も多く、3か月は短いのでまだ出てもらっては困る。と、言われるご家族も多いのが現状です。 在宅に戻るためのリハビリの施設であるので、仕方がないのは現実です。 そのほか、経費老人ホームというところがありますが、比較的料金がお安く福岡市内の中心地にはありませんが、比較的お元気な方が自分で階段などの移動ができる方が入居されており、常に介護が必要な方は退去しなければならないのも現実です。 常に満室のようですが、比較的対処する方も多いため、さほど長く待たなくても数か月で入れることも多いようです。 ここまでの特別養護老人ホーム・経費老人ホーム・老人保健施設は、みなさんが最初に質問される施設です。 そのほかの介護付き有料老人ホーム・グループホーム・経費有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・生活支援ハウスは、有料老人ホームとしてウチシルベのお住まい相談員が紹介し、ご見学いただく施設です。 次回は、この施設の違いについて、具体的なお話をしたいと思います。

2015年07月07日

夫婦で介護度が違う場合の老人ホームの探し方

福岡市中央区にお住いの高齢者夫婦でお住いの両親を同じ老人ホームで入居させたいと娘さんからの相談があり、お父様は要介護4、お母様は要介護1でどちらも80代とのことでした。 まず、介護度の重いお父様のお体の状態を尋ねると、2か月ほど前に自宅で転倒して大腿骨骨折のためリハビリ入院中とのことで、現在車いすを利用しているがリハビリでは歩行器歩行の練習中で、かなり認知症が入院中に進んでしまい、あまり何もわかっていないほどのアルツハイマー型認知症・長谷川式3点/30点と言われたそうです。 ほかにはお体には問題はなく、食事も食べておられる様子でした。 けれども、お風呂やトイレは自分ではできなくなり、機械浴に病院では入れてもらい、おむつ利用とのことでした。 お母様は、要介護1ではあるけれど視力がほとんどなく、少し明かりが感じられる程度で、耳も結構遠い状態のため、慣れた自宅でも不便な生活を一人で過ごしている状態で、ヘルパーさんにお風呂に入れてもらっているとの話でした。 ただ、お母様はディサービスも嫌いで、1回試しに行っては見たが途中で帰りますと言い出して、どうにも職員さんを困らせてしまう状態でした。 最近は、お父様が入院しているため自宅に一人で一日の大半を過ごしているため、認知症が進んだ様子で、話はするけれどつじつまが合わず、最近の話は覚えていない状態になっているそうです。 娘さんは、毎日病院にお父様のところに行き、そのあとお母様の食事のお世話などに行き、夜遅くに自宅に戻ってお仕事もフルで働いているとのことでした。 そこで、まず老人ホーム探しをするにあたっては、お父様の介護を十分にできる老人ホームを選び、お母様も一緒に入居できる安全面を重視することをお勧めしました。 今回は夏も近くなってきたので、お母様の脱水が心配され、脱水による認知症の進行も考えられるので、少しでも早い老人ホーム選びをお勧めしました。 認知症が少しでも進行しないうちに、老人ホーム入所をすることで施設内のデイサービスなどを利用して、誰かと話すことや充分な水分管理ができるようにすることはとても大切です。 また、今までお世話をしていたお母様にとっては、お父様のことを気になるらしく、一緒にいたいとの願いが強いため、同じ施設に入ることで心理的にも落ち着くのではないかと思いますが、今後認知がかなり進んだご主人と一緒にいることが負担になった場合は、部屋を別にするなど違う施設でもよいかと思われます。 夫婦二人を老人ホームに入所させることは、娘さんにとっての経済的負担が心配となり、いつまで続くかもわからない介護費用の不安は大きいとのことでした。 一度施設に入ったからと言って、一生同じ老人ホームに住むという考えではなく、お体の状態や病気の進行、経済的な問題などを考えて施設は移り変わるぐらいの気持ちで、まずは施設入居を体験して行くほうがよいのではないでしょうか。 と、娘さんの疲労の限界を考えて、アドバイスさせてもらいました。 今後の介護は専門家に任せて、娘さんはご両親それぞれの話し相手や喜ぶことをしてあげるのが一番の親孝行になると思い、娘さん自身がゆったりとした気持ちと休息をとっていただきたいとお話ししました。 これから、ご両親と娘さんのための老人ホームの見学が始まります。  

2015年07月04日

要支援1の方の老人ホーム選び

振り返るとその日1日は要支援1の方の相談デーでした。 午前中は福岡市内で先日の施設見学後の話しあいで地域包括支援センターの方と80代女性のお宅に訪問しました。 現在は国民年金で生活をしており、役所には生活保護の相談をしてい今後生活保護申請の予定です。 現在お住まいの建物の老朽化により今回の相談となりましたが、建物の階段も急で滑り止めも削れていて今後のことを考えるとここでの生活は在宅での生活が難しい状況です。 私「先日の見学のところはいかがでしたか?」 女性「今住んどうとこよりも遠いけん近くにないと?」 包括担当者「要支援1、保証人なしで生活保護申請予定だと入居できるところが限られとるとよ」 そうです、要支援1の方の施設選びはとても大変です。 まず受け入れてくれる施設が少なく、施設があったとしても満室だったり、要支援の方の受入に制限を設けているところもあり、なかなか困難です。 生活保護の受入は可能でも、保証人なしとなるとさらに選択の余地が狭まります。 この方もご希望の老人ホームがありましたが、保証人がいらっしゃらないためご希望の施設入居は断念していました。 今後のことを考えてサービス付高齢者向け住宅をご紹介しましたが、ご本人の現在の自宅に近いところがいいとのことで次回高齢者向け賃貸住宅をご紹介することになりました。 午後は福岡市近隣にお住まいの方の老人ホーム見学でした。 ご家庭の事情で家族と同居できなくなり、今回初めての見学でしたが見学というよりも契約前提で伺いました。 90代要支援1の男性とそのご家族での見学でした。 ご本人様もご家族様にも気に入っていただき、その場で契約をして翌週に入居となりました。 ご本人様は通いなれたデイサービスがあり、本当はこのまま自宅で生活がしたかったことでしょう。 きれいな色のジャケットを着て、おめかしして見学に来てくださったご本人様。 見学中もにこにことして「ここならいいねぇ」と言ってくださった笑顔が思い出されます。 今後も私は素敵な笑顔を忘れることはないでしょう。 要支援の方はほぼ身の回りのことがご自身でできるので自由度のある老人ホームをご紹介しております。 要支援の方だけに限りませんが、全てのご希望を叶えることは難しくどこで妥協するかも考えなければいけません。 ご高齢者本人だけでは決められないので、周りのサポートも必要です。  

2014年09月12日

お住い相談員とは?

私の仕事はお一人おひとりにあったご高齢者向けのお住いをご案内することです。 ご相談者は、ご入居されるご本人様や身内の方、病院関係者、ケアマネさん、 地域包括センターの方など多岐に渡ります。

2014年08月18日

要支援1の老人ホームの入居先を探す上での注意点

筑紫野市の包括支援センターからのご相談です。 男性97才要支援1、一人暮らしの方への施設提案を お盆の帰省で子供さん方が揃っている時にしてほしいとのことでした。 まず、あまり皆さんに知られていませんが、要支援1の方が入居できる施設は非常に少ないということです。 要支援1から入所可能、とパンフレットやホームページには記載されていますが 実際問い合わせをするとほとんどが要介護1以上で入居受け入れ可能と回答されます。 また、要支援1の方の場合は追加料金が5万円かかるなど受け入れ施設があっても 金額が高くなってしまうケースが多いのです。

2014年07月30日

家族からのDVでの相談

ケアマネージャーさんからのご相談で、緊急で自宅訪問に同席してほしいとお電話がありました。95歳女性要介護3の方が長男夫婦と同居をはじめて4か月目で、長男は70代とどちらも折り合いが悪く、高齢者親子での心の行き違いが引き金で喧嘩ばかりしていました。 けれど、ここ数日は息子がクーラーもテレビも電気もつけさせず、家中真っ暗で暑い生活を家族みんなにさせている始末。その上、お母さんの歩行器を投げつけて壊すなど、手が付けられない状態までこじれていました。

2014年07月29日

お元気な方の老人ホームへの入居相談

お元気な方の老人ホーム入居検討のご相談がケアマネージャーさんからありました。 要支援1・98歳女性一人暮らしで自炊をされている方で、ちょうど区役所からの介護認定調査に立ち会うことになり、ご自宅に訪問。 認定調査の聴き取りにもしっかりとした会話で受け答えされていましたが、高齢による心臓肥大で午前中と夜中30分程度の動機と倦怠感がつらいとのことでした。今まで一人暮らしをできたのも団地の1階がスーパーで、団地の横に内科・整形外科眼科・耳鼻科・歯科とクリニックがある特別な環境だったからとの事です。 しかし、最近は団地の老人会の食事会やデイサービスにも参加することができないと、外出をされない様子でした。外出しないと誰とも話すことはなくなるため、不安は大きくなります。 認知症もなく、記憶力もよいため老人ホームに入る決断がつかない。家族もかわいそうだと思いがちになります。しかし、一人では夏場の水分補給は十分にとれていないし、食事もおろそかになっているのも事実です。 朝食はパンのみ、昼食はバナナにヨーグルト、夕食は簡単におかず1品とご飯は少し。少しのおかずを何回も同じものを食べて、飽きてしまう様子。食事の支度も面倒になっていると本人の自覚もある状態でした。 ご家族の近くの老人ホームに入りたいとの本人の希望で、現在お住まいの福岡市東区から出て、糸島市の老人ホームの見学をすることになりました。 要支援1の介護認定しかないため、どこもなかなか受け入れてくれる施設はなく、2件のご見学を提案して、1件は昼食予約をして試食することになりました。 見学当日は、34度の真夏の気温でアイスボックスにお茶と冷却グッズと塩飴を準備し、高齢者の熱中症対策を万全にしてお迎えに行きましたが、車での外出は久しぶりなのよ、と言われて楽しく見学施設に到着しました。 1件目は、糸島市でも福岡市西区との境にある住宅型有料老人ホームで、90代の方でお元気な方が多く、99歳の方と同じテーブルで昼食を取りましたが、鮭の粕付け、野菜の煮物、きゅうりとちりめんじゃこの酢の物、お漬物、味噌汁、ごはんととてもおいしく完食されていました。 ご家族も一緒に召し上がり、こんなにおいしいならば私も毎日食べたいなあ。と、飽きのこない献立と味付けに満足。その後、お部屋とお風呂などを見学して、お部屋の収納が多いことやミニキッチンがあることなどが気に入られていたご様子。お風呂も旅館のお風呂のようだと気に入っていました。 施設の方は、出来るだけご本人の希望に合わせて生活できるようにとの配慮で、洗濯をご自身がしたければしてもよいし、手助けが必要な部分を職員が手伝います。と、かなり柔軟な対応でした。 2件目は、糸島市の美咲が丘駅に近い住宅型有料老人ホームで、要支援から受け入れ施設ですが、今は要支援の枠がいっぱいなので要介護が出たら受け入れたいと、介護保険の変更結果待ちでの見学となりました。 今回の見学では、本人家族共に施設を気に入っているけれど、もう少し心の準備が欲しいので、1週間ほど時間が欲しいと話していらっしゃいました。このように入居するならここがいいな。とはっきりしていても、まったく知らない地域に入居することは、本人は決断がいるかと思います。 このような場合は、施設の近くのご家族の家に泊まったり、施設に数日体験入居したりと、地域での交流の時間を取ることが、安心で快適な生活につながるのではないかと思います。 比較的お元気な方のご入居に大切な点は、住み慣れたところからの移動が受け入れられるような工夫を前もって行うことが大切でしょう。

2014年07月08日

たのしい老人ホーム選びは、別荘感覚で選択する

いつも施設のご相談を受ける時、ご家族やご本人にはかならずお話しすることがあります。その一つが、「たのしい老人ホーム選びのコツ」なんです。 なぜそんな程度のことを・・・と、不思議に思われるでしょうが、相談者ご家族やご本人はほとんどの場合が悲壮な顔をしてお話しされるのです。 「ついに老人ホームに入るしかない状態になってしまった。」とか、「老人ホームに入れてもいいのかと悩んでいます。」とか、ほとんどの方が自責の念にかられているご様子。 ご家族は、姥捨て山に親を捨てるかのような思い・・・。ご本人も二度と出られないところに閉じ込められて、孤独な余生を送るような思い・・・と、心の内を言われます。

2014年06月12日

見学前に確認するべきポイントは?・・・その3

福岡市周辺地域の高齢者施設の見学で、大野城のサービス付き高齢者向け住宅・筑紫野市の住宅型有料老人ホーム・太宰府市の住宅型有料老人ホームの見学のお話しを前回しましたが、その時見学前の予備知識として、本人にあった施設かどうかのポイントを見て下さいとお伝えしました。 今日はその3件目のことをお話ししたいと思います。

2014年06月10日

見学前に確認するべきポイントは?・・・その2

福岡市周辺地域の高齢者施設の見学で、大野城のサービス付き高齢者向け住宅と筑紫野市の住宅型有料老人ホームと太宰府市の住宅型有料老人ホームの見学のお話しを前回しましたが、その時見学前に予備知識として本人にあった施設かどうかのポイントを見て下さいと、伝えました。 今日はその2件目のことをお話ししたいと思います。

2014年06月10日

見学前に確認するべきポイントは?

福岡市周辺地域の高齢者施設の大野城のサービス付き高齢者向け住宅と筑紫野市の住宅型有料老人ホームと太宰府市の住宅型有料老人ホームの見学のお話しを前回しましたが、その時見学前に予備知識として本人にあった施設かどうかのポイントを見て下さいと、伝えました。 今日はそのことをお話ししたいと思います。

2014年06月09日

老人ホームの見学って、ほんとにたくさん見るの?

先日、福岡市周辺の施設見学をできるだけたくさん見たいというご家族からの相談がありました。 見学先は、大野城市のサービス付き高齢者向け住宅と 筑紫野市の住宅型有料老人ホームと 太宰府市の住宅型有料老人ホームの3件をお勧めし、見学前に比較して頂くように施設ごとの特徴を説明しました。

2014年05月22日

老人ホーム探しのコツその3

前回、自立~要介護3ぐらいまでの施設を取り上げましたが、今回は、要介護3以上の基準での施設の場合についてです。