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介護をアートにした個展。-介護ニュース


記事公開日:2016/05/11、

介護をアートにした個展。

自身が介護するアルツハイマー症の母も作品に登場。パフォーマンス・アーティストとして国際的に活躍してきた美術家、折元立身さんの個展「生きるアート 折元立身」が、神奈川県の川崎市市民ミュージアムで開催中。
介護する母をテーマにした「アート・ママ」シリーズをはじめ、生活そのものをアートにした写真や映像作品、約190点が並びます。
出典:川崎市市民ミュージアム
http://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/orimoto/

 

たった1枚の写真が、人を動かすことがあります。

 

昨年、世界中に衝撃を与えた、トルコの砂浜に打ち上げられたシリア難民、アラン君の痛ましい写真。
トルコの通信社に所属する女性カメラマンが撮影したものでした。

 

それまで難民の受け入れに否定的だった英国のキャメロン首相は「1人の父親として深く心が動かされました」と方針を転換、数千人の受け入れ枠拡大を表明。
他にも多くの政治指導者がアラン君の写真を見て、人間の心を取り戻しました。

 

現在、川崎市市民ミュージアムで個展「生きるアート 折元立身」を開催している折元立身さんは、ヴェネチア・ビエンナーレをはじめ現代美術の前線で、国際的な活動を繰り広げてきたパフォーマンス・アーティスト。

 

90年代には、顔一面にフランスパンを付けて世界各地を旅し、現地の人々と交流した「パン人間」の路上パフォーマンスで注目されます。
90年代後半には、自身が介護するアルツハイマー症の母を作品に登場させた「アート・ママ」のシリーズで世界的に知られるようになりました。

 

「オムツを替えるのは闘いのようなもの。思いやりだけではだめで、ベーシックには愛と暴力がある。だから作品にリアリティーが出る」と語る折元さん。

 

たしかに介護はリアルです。24時間365日休みはなく、オムツ替えは臭いし汚いしで、負のイメージが強いですよね。在宅介護の場合は1対1のケースが多く、介護者は孤独や忍耐との闘いです。

 

しかし、折元さんの写真には、いわゆるダークなイメージがありません。むしろ美しいとさえ感じてしまいます。
ただ、そこに被写体があったから母を撮影したのではなく、母への愛が作品になったのではないでしょうか。

 

作品には、アーティストの想いが宿ります。作品に込めたアーティストの想いすべてを、受け手の私たちが感じることは難しいでしょう。しかし、その作品から受けた感動を自分の人生と重ねて、それぞれの想いは広がっていきます。

 

シンガーソングライター・宇多田ヒカルさんの話題の新曲「花束を君に」にも、アーティストの想いがたくさん詰まっています。
作品に込めたアーティストの想いの強さ、想いの深さが感動を呼んで人を動かすんですね。