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不顕性誤嚥を防ぐには

記事公開日:2016/01/28、 最終更新日:2019/01/17


不顕性誤嚥を防ぐには

誤嚥は食道を通って胃にいくべき飲食物や飲み込んだ唾液が誤って気管に入ってしまうことを言います。誤嚥は一般の人にも起こるものですが健康な方は咳によって誤嚥した飲食物を排出できるので大きな問題はありません。しかし、寝たきりなどにより食事機能が低下している高齢者の場合は誤嚥した食べ物を排出できず、結果として誤嚥性肺炎を引き起こす場合があります。恐いのは誤嚥した際にむせなどの症状がなく知らないうちに肺炎になってしまうケースがあることです。

 

不顕性誤嚥とは

咳やむせがみられ誤嚥したことがはっきりとわかる誤嚥のことを「顕性誤嚥」というのに対し、咳やむせといった症状がみられずはっきりと誤嚥したことがわからないことを「不顕性誤嚥」と言います。寝たきりなど身体機能が低下した高齢者では神経麻痺や筋力の衰え、気管の感覚機能の低下、嚥下反射の低下などの理由により、誤嚥した場合でも咳やむせといった自覚症状や他覚症状が見られない場合があります。不顕性誤嚥が恐いのは知らない間に誤嚥が起こっており、気づいたときには肺炎を引き起こしている可能性が高いことです。肺炎は高齢者の死因の第3位となっており、命に関わる恐い病気です。

 

不顕性誤嚥が恐い理由

不顕性誤嚥が恐い理由は不顕性誤嚥そのものの症状がないことです。症状がないため発熱やたんの増加など肺炎の症状が出てから「誤嚥しているのでは」と疑うことになるのです。さらに難しいのは人によって重症度が異なり、多量に誤嚥した場合にはむせるものの少量であればむせないといったケースも見られます。むせがあるから誤嚥していないということにはならないので注意が必要です。

不顕性誤嚥が起こるタイミング

不顕性誤嚥が起こる場面は2つあります。一つ目は食事中、二つ目は寝ているときです。食事中は食べ物の飲み込みがうまくいかず、気管内に食べ物が入ってしまう誤嚥です。寝ているときに起こるのは口腔内の唾液が無意識に気管内に流れ込んでしまう誤嚥です。

実は不顕性誤嚥は寝たきりの方だけでなく健常者に見られます。しかし、健常者の場合は口腔内がきれいに保たれているため気管内に唾液などが誤嚥されても細菌量が少なく免疫によって駆除されるため肺炎を発症することはありません。しかし、寝たきりなど衰弱した高齢者では免疫力が低く細菌を駆除することが出来ません。さらに自分で歯を磨けない、唾液量が少なく食べかすを洗い流せない、経管栄養の場合には口から食事をしないため食事による自浄作用が働かないなどの理由で口腔内をきれいに保つことが難しく、細菌が繁殖して肺炎になるリスクが大幅に上昇します。

不顕性誤嚥では肺炎の症状が分かりにくい

肺炎になると発熱や咳、たんが増えるなどの症状が見られます。しかし、不顕性誤嚥が原因の肺炎の場合にはこのような症状が見られない場合が多いです。その上、不顕性誤嚥が問題となる高齢者は寝たきりであることが多く意思疎通が難しい方が多いため、本人からの訴えもなく治療の開始が遅れてしまうことがほとんどです。食欲の低下、慢性的な微熱、会話の減少、普段と比較して元気がないなどの症状が見られた場合は積極的に医師に相談してみることが大事です。

対策・予防策について

食事の誤嚥に関しては食事リハビリテーションによって効果が見られる場合があります。しかし、寝ている間におこる唾液の不顕性肺炎に関してはリハビリの効果はあまり期待できません。もっとも良い予防方法は口腔内をきれいに保ち細菌数を減らすことで誤嚥したとしても肺炎を発症しないようにすることです。過去に実施された研究結果では口腔内をきれいに保つことで肺炎発症率を大きく軽減できたという報告があります。

具体的には

①入れ歯は食事ごとに取り外しきれいに洗浄する。
②舌苔ブラシで舌をきれいに保つ。
③寝るときは入れ歯をはずす。
④うがいをする際は誤嚥を防ぐため水の量を少なくする。

といったケアをおこなうと良いでしょう。また、定期的に歯科医師や歯科衛生士など専門家の指示をあおぎ口腔衛生を管理してもらうようにすると安心です。

不顕性誤嚥のテスト方法

不顕性誤嚥ではむせなどの症状がないため、外から食べる様子を観察していても誤嚥しているのかどうかの判断が付きません。不顕性誤嚥を判断するためには以下のような特別な検査が必要になります。

①VF検査(嚥下造影検査)

バリウムやバリウムの入ったゼリーなどを食べ、その様子をレントゲンで観察します。食べ物がどのように移動しているか、嚥下反射がきちんと起こっているか、気管内に食べ物が流れ込んでいないかなどを見ます。正式名をvideo fluorographyと言い、略してVF検査と言われます。

②VE検査(嚥下内視鏡検査)

鼻から細い内視鏡を入れた状態で食事し、内視鏡の画面で食べ物が飲み込まれている場面を見る検査です。喉の構造上、飲み込む瞬間は観察することは出来ません。嚥下後の状態から誤嚥がないかを確認する検査になります。小さな検査機器が開発されているため在宅でも検査が可能で、寝たきりで外出できない方への検査に適しています。

③頸部聴診法

頸部に聴診器をあて食事中の音や飲み込むときの音、嚥下前後の呼吸音の変化を確認します。高度な技術が必要であり、診断可能な医師や医療従事者は非常に少ないとされています。

不顕性誤嚥へのリハビリ

不顕性誤嚥には顕性誤嚥と比較してむせや咳などが見られないという違いはあるものの、結果として誤嚥をしている状態であり、一般的な嚥下障害に対するリハビリテーションが適応となります。リハビリ中に誤嚥をするようでは困るので、嚥下間接練習と言われる食べ物を使用しない練習から開始されることが多いです。嚥下障害に対するリハビリテーションには以下のようなものがあります。

①口腔内や頸部のマッサージ 口腔内を刺激することで嚥下反射がしやすくなります。また、頸部の動きをよくすることで食事の際のポジショニングや飲み込みがしやすくなります。

②唾液の嚥下練習

③食事姿勢の調整 リクライニングなど車椅子の選択、頸部の角度、リクライニングの角度などを調整することで飲み込みやすく誤嚥しにくい食事姿勢がとれるようにします。

④食べ方の工夫 食べ物を入れすぎないよう小さめのスプーンを使用する、飲み込むときはあごを引いて飲み込むようにする、食事中は定期的に声を出してもらい誤嚥がないか確認するなどの工夫をおこないます。

⑤食事形態の調整 とろみがある食べ物は比較的飲み込みがしやすいです。ゼリーやとろみ食など嚥下しやすいものから食事練習を始めるようにします。

誤嚥治療に熱心な医療機関ではVF検査、VE検査をしながら食事方法を検討するところもあります。

不顕性誤嚥で最も大切なのは肺炎予防

不顕性誤嚥は治療が難しく、残念ながら誤嚥を完全になくすことは出来ません。不顕性誤嚥がある方へのケアでもっとも重要なのは誤嚥が原因の肺炎を予防することです。そのためにはまず口腔ケアを徹底しましょう。口腔ケアを徹底し口腔内をきれいに保つことで細菌の繁殖を減らすことができ、誤嚥をしても肺炎になりにくくすることが出来ます。

口腔ケアは朝食前がもっとも効果的と言われています。その理由は夜間寝ている間に口腔内で細菌が繁殖し、朝起きた直後がもっとも細菌数が多いからです。可能であれば食事の前後に口腔ケアおこなうと高い効果が得られるでしょう。

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