神様がくれた長いバケーション。-在宅介護実録 沈んだ太陽 第二十回

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神様がくれた長いバケーション。-在宅介護実録 沈んだ太陽 第二十回

神様がくれた長いバケーション

介護・福祉


2016年11月19日

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介護保険法の改正で。-在宅介護実録 沈んだ太陽 第十九回

青春時代のやり残し。

こんにちは、ミチルです。

今回は介護がきっかけで始めたことをお話します。「学び直し、生き直し」です。

 

実は今、放送大学の教養学部「生活と福祉」コースで学んでいます。私の場合、20年以上も前に、育ての親の介護で大学を3年のときに自主退学しているため、学歴は高卒のままです。その事実は都内の外資系企業で会社員をしていたときも、どこか心の片隅に引っかかっていました。

 

「学歴なんか関係ない」と人に言うわりには、青春時代のやり残しが長年くすぶっているようなすっきりしない状態でした。

 

とはいえ、社会人になってから大学で学ぶというのは、なかなか根性の要ることです。私の友人も短大の夜間部を3年くらいかけて卒業しましたが、仕事との両立で本当に大変そうでした。

そんなわけで忙しいサラリーウーマン生活にかまけて、いつの日か大学に戻って勉強したいという想いはあっても、見果てぬ夢のような先延ばし状態になっていたのでした。

 

それが、ポキさんを介護するようになってから、少しずつ少しずつ、やってみようかという気持ちが膨らんできたのです。在宅ワーカーとして翻訳やライターの仕事を請け負うようになった現在、時間を自己裁量で使えるようになりました。

 

「今こそ、大学を卒業してやれ!」というピンチをチャンスに変えたいという負けん気もあるのかもしれません。恐らく、あのまま東京のオフィスで忙殺されていたら、気がつけば定年ということも十分考えられる話です。なので、これは神様がくれた長いバケーションと思い、何か1つくらい達成しようと決めたのです。

 

時間も、チャンスも、授業料も。

生活と福祉のコースを選んだのは、ある意味当然の成り行きかもしれません。私のような介護者には実践的な内容の科目が多く、介護、福祉、医療関係について深く学べる点がありがたいと思っています。

 

おかげさまで、学んだことは日々のポキさんとのやり取りの中で生かされていると実感しています。また、ケアマネさんや福祉関係者とのミーティングでも理解が深まっています。

 

育ての親の介護で大学を辞めた私が、生みの親であるポキさんの介護をするようになり見つけた時間で勉強をし、来年には大学を卒業予定なのもなにか不思議な運命のような気がしてきます。正直、ポキさんとはまだまだ近づかなければならない距離がありますが、こうして学ぶことができるのは正直、ポキさんのおかげなのです。

 

ポキさんに時間をもらい、チャンスをもらい、そして授業料も一部援助してもらっています。あのまま東京でバリバリ働いていたら、こんなふうに自分の人生を振り返ったり、私を産んだ人であるポキさんとの関わりについて深く考える時間もなかったでしょう。

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「来年は大卒だね、頑張って」ケアマネさんも応援してくれています。彼女も私に影響されてか、定年後もう一度大学で学びたいと言っています。

 

確かに介護は大変です。でも、人生の途上で、自分や家族を見つめるための真剣な時間を与えられたことには感謝しないといけないなと最近よく考えるようになりました。
 
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ポキさんの認知症。-在宅介護実録 沈んだ太陽 第二十一回


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ミチル
埼玉在住のアラフィフ。翻訳家、ライター。 30年ほど前、育ての母を介護するため大学を 中退した元祖ヤングケアラー。現在は、縁の なかった産みの母ポキさん(83歳)が認知症 となり、2度目の介護をスタート。 都心の外資系OL生活から一転、数十年ぶりに 閉鎖的な田舎に引き戻され、七転八倒の日々。 2016年、放送大学卒業。
ウチシルベ