介護業界への異業種の参入

介護業界への異業種の参入

超高齢化社会となり、様々な問題が生じてきました。未だ解決できていない問題の１つに介護者の不足があります。要介護者は年々増加しているにもかかわらず、その方たちを介護するスタッフがいないのです。

また施設も限られており、施設に入居したくてもできず、在宅介護で順番が来るのを待ている要介護者や家族も多いのです。

今後も増えていく一方の要介護者が十分な介護を受けるためには、人員と場所が必要になります。

①要介護者に関わる職種

１人の要介護者の生活を援助していくにあたり、多くの職種が関わります。例えば、主に日常生活の世話をしてくれるヘルパーや介護士、体調管理をする医師、看護師、介護保険の利用計画を立てるケアマネージャー、そのほかにも各施設の運営者、食事を用意する管理栄養士、調理師など、資格を持った方々が直接的あるいは間接的に関わっています。

介護をするスタッフが、それぞれの資格を最大限に生かすために分業が行われていますが、だからこそ人員不足になりやすいのも事実です。

②介護事業に参入する異業種

最近では超高齢化社会に目をつけた、介護とは関係のない企業が介護に参入してきています。例えば、不動産会社が空いている物件を利用してデイサービス事業を始めたり、弁当屋が介護保険を利用した宅配弁当サービスに参入したり、それだけではなく介護施設の運営を始める大手企業も増えてきています。

これらの異業種の参入はもちろん利益を目的としており、経営が成り立たずに早期に撤退してしまったり、倒産する場合もあり得ます。また介護事業として安定しているかというと、はじめのうちは介護される側にとってまとまりがなく不安に感じる点もあると思います。しかし、異業種が参入することで、それまで医療スタッフや介護スタッフがが行っていたことを異業種で補うことができ、その分介護に費やせる時間が増えます。施設が増えれば、施設入居でき、家族の介護負担が軽減されます。

介護される側にとっても、介護する側にとっても、異業種の参入はメリットが多くあります。

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③異業種が経営する介護施設の選び方

介護施設を経営するためには、人員、施設、運営などそれそれの基準を満たしている必要があります。つまり、介護施設自体は介護を受ける場として問題がないということになります。では、何に重視して選択するのが良いのでしょうか。

まずは見学に行ってどんな施設なのか、設備や料金だけでなく介護をしている様子やスタッフの雰囲気を目で見て確かめます。次にどんな企業が立ち上げたのかという点を考えます。

大手の有名企業であれば、倒産などの経営問題の心配は少なくなります。長期的に利用したい場合はその点をよく考えると良いでしょう。あとは、施設の特色です。それぞれの異業種が経営する施設との差は、その企業が得意としている物の場合が多いです。

例えば飲食店であれば食事内容が充実していたり、建設会社は独特でホテルのような建物、内装の施設を造っていたり、病院である医療法人がつくる施設は医療面で安心できるなどそれぞれの特色があります。介護に関係のない企業が立ち上げた施設だからといって、何かが劣っているわけではありません。いろいろな条件を踏まえた上で、気に入った施設を選ぶようにしましょう。

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