福岡市では数少ない宅老所に見学へ行きました。
宅老所は福岡市にはあまりないのですが、住宅型有料老人ホームとして届出されている施設でした。運営母体はデイサービスと訪問介護を10年運営する小規模の会社です。
まずびっくりしたのは、道路と建物の敷地が2mほどの段差があり、道路からホームエレベーターで1階の施設玄関横に上がるという造りでした。戸建てを改装したようなタイプの建物で、以前は寮だったそうです。何だか昭和の下宿を思いおこすような懐かしい雰囲気でした。
部屋数は14室うち2室は二人部屋で、トイレ・洗面・お風呂は共同です。皆さんデイサービスに出かけていて4人ほどの方がリビングダイニングにてテレビを見ながら、キッチンで食事ができるのを待っている様子。
いつものように「こんにちは、見学に来ました、お邪魔致します。今日のごはんは、なんですかね~。」と、のぞいてみると、「なんでしょうか、とんとわかりませんね~。いい匂いがしよりますが、きっとおいしかでしょう。」と、90代の男性がお返事してくれました。
時間がゆっくり流れる感じで、グループホームの雰囲気に近い感じがありました。
この宅老所は入居時費用が13万5千円ぐらいで、家賃・共益費・水光熱費・リネン・食事代を含めて月額は9万円ぐらいでした。このほか、看取りでの介護の場合の追加費用など発生するようです。介護保険の1割負担やおむつ代、デイサービスの昼食代が別にかかるのでやはり14万ぐらいになるでしょうか。
看取りまでお医者様が連携して、訪問頂きながらのアットホームな安心感があり、看取りの方がいる場合は、介護職員の方たちはお休みの日でもいつの間にか施設に集まってきて、皆さんで見送るような誠意ある施設だなあと、ちょっと感激してしまいました。
よくある宅老所や住宅型有料老人ホームとは少し違い、独自の方針のような雰囲気は、見学しないと分からないのかもしれませんね。
建物や見た目だけではなくて、介護する方される方の誠実な信頼関係の絆のようなものを少し見せて頂いたのかなと思いました。