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脱健着患とは

記事公開日:2016/03/31、 最終更新日:2019/01/17


脱健着患は麻痺のある方の衣服の着脱法です

介護をはじめてみて以外に難しいと感じるのが着替えの介助です。高齢者の衣類は食事の食べこぼしや排泄の失敗などで汚れやすく、頻繁に着替える機会があります。コツを知らずに間違った手順で介助していると1回1回の負担はそれほどではないにしても長期間で考えると介護をする側にとってもされる側にとっても大きな負担となります。

タイトルにもなっている「脱健着患」という言葉は着替え介助をする際の原則を表す言葉です。脱健着患を意識することで着替え介助は比較的スムーズにおこなえるようになります。

 

着替えることの大切さ

健康で元気な人は当たり前のこととして着替えをおこなっています。しかし、自力での着替えが難しくなると着替えることは高齢者にとって大きな負担になり、長期間着替えをおこなわない方は多くいます。高齢者は外出する機会が少なく、一見すると衣服は汚れていないと思いがちです。しかし、実際には衣服は汚れており、食事や排泄の汚れなど見た目に分かる汚れ以外にも汗や乾燥した皮膚の付着など見えないレベルの汚れがたくさん付着しています。特に肌に直接触れている下着は汚れやすいので感染症予防や皮膚トラブルの予防のためにも毎日交換することが大切です。

着替えることには清潔を保つということ以外にもいくつかの効果があります。1つは着替えをすることで生活にリズムが生まれるということです。介護が必要な高齢者は日中も寝ている時間が多く生活リズムが不規則になりがちです。起床時と睡眠時に着替えをおこなうことで生活リズムを整えることができ、規則正しい生活が送れるようになります。

また、服装をきれいにすることで外出する意欲や人とコミュニケーションをとる意欲がわき、アクティブな日常生活を送れるようになります。

 

着替え介助のポイント

ここでは介護をされる側、する側の両方にとって負担が少ない着替え介助のポイントについて説明します。

 

①着心地のよい衣服を選択する

衣服は吸湿性や保温性、通気性に優れた素材で肌触りが良いものを選ぶようにします。サイズにゆとりがあり、伸縮性があって軽めの衣服を選ぶと動きやすく疲れにくいでしょう。着やすさを考える場合には大きめのボタンのものやマジックテープを使ったもの、ウエストがゴム製のズボンなどがおすすめです。高齢者は肌が敏感な方が多いので洗剤のすすぎの残しなどが無いように注意します。

 

②季節や室内環境への配慮

高齢者の冬場の着替えには注意が必要です。着替える際には室温を23度から25度程度に保つようにし高齢者が寒さを感じることが無いようにします。介助者の手が冷たいと高齢者がびっくりするので冷たい場合は事前にお湯などで手を温めておくようにします。着替えの際には高齢者の羞恥心にも配慮し、他の人の目が気にならないよう扉やカーテンを閉めるようにします。

 

③着替えがスムーズにおこなえる環境整備

着替えの際に転倒することがないよう周辺はきれいに整理整頓しておきます。排泄は着替える前に済ませておくとすぐに衣服が汚れてしまうリスクを軽減することが出来ます。着替える衣服は事前に用意して重ねておくとスムーズに着替えがおこなえます。

 

④声かけ

介護の際は声かけをしながらおこないます。声かけがあることで高齢者は安心でき、着替えがスムーズにおこなえます。着替えの介助の時間は介護者と高齢者との良いコミュニケーションの機会ともなります。

 

⑤衣類のしわに注意

衣類にしわがあると床ずれが起こりやすくなります。寝たきりの方への着替えの介助では背中やお尻の部分にしわがよることがないよう着替えの最後にしっかりとしわを伸ばすようにすることが重要です。

 

⑦介助者の負担にも注意

着替え介助では介護者の負担にも配慮することが大事です。無理のない姿勢でおこなうことで腰痛などのリスクを軽減することが出来ます。衣服についても前開きのものやマジックテープ付きのものなど介護しやすいものを選ぶと良いでしょう。

 

半身麻痺の方への着替え介助

着替え介助が必要になる原因で多いのが半身麻痺です。半身麻痺は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中の後遺症として起こる症状で、右半身または左半身が麻痺して手足や体を自由に動かせなくなります。麻痺がない側(健側)の手足だけでは高齢者1人で着替えることが難しいため介護者の助けが必要になります。

片麻痺の方への着替え介助の際に重要となるのが「脱健着患」の原則です。「だっけんちゃっかん」と読みますが、多くの人は初めて聞く言葉だと思います。。脱健着患とは衣服を脱ぐときは健康な側(健側)から、着るときは麻痺がある側(患側)からという着替え介助の原則を表す言葉です。半身麻痺の介助の際に使用されることが多い言葉ですが、骨折や怪我によって片側の手足が動かせないようなケースにも当てはまります。この法則を意識するだけで着替え介助をスムーズにおこなえるようになり、関節を痛めるなどのリスクも軽減することが出来ます。では上着の着替えを例に半身麻痺の方への介助方法を説明していきます。

 

①服を脱ぐ際の着替え介助

要介護者には椅子やベッドなどの足がしっかりとつく安定した場所に座ってもらい、可能であれば自分でボタンなどをはずしてもらいましょう。ボタンをはずしたら健側の腕を抜き、抜いた手で患側の袖を持って引っ張るようにして衣服を脱ぎます。トレーナーなどのかぶるタイプの衣服の場合はまず健側の腕を抜き、あごなどにひっかからないように頭側を脱いで最後に袖をもって患側から衣服を引きぬくようにします。

 

②服を着る場合の着替え介助

服を着るときは健側の手を使って患側の腕に袖を通します。続いて健側の腕を袖に通し、衣服の種類に応じてボタンをとめたり、頭側を衣服に通して完了です。

座位を取ることが出来ない場合は寝た状態でおこないますが、その際も脱健着患の原則は変わりません。ズボンの着脱についても脱健着患の原則は当てはまり、立位が取れるのであれば手すりなどをつかんで立ってもらいズボンの上げ下げをおこないましょう。

 

寝たきりの方への着替え介助

上着を例に寝たきりの方への着替え介助について説明します。寝たきりの方への介助方法は衣服がかぶり式か前開きかによって異なります。

 

①かぶり式の場合

脱ぐ場合は仰向けの状態で上着をわきの下あたりまでたくしあげます。次に肘を曲げてもらって両袖を抜き、最後に頭からあごがひっかからないように上着を抜けば完了です。着るときは逆の手順でまず頭から先に衣服をかぶり、続いて両袖に腕を通していきます。麻痺がある場合は脱健着患の原則に基づいておこなうようにしましょう。

 

②前開き式の場合

脱ぐ際はまず仰向けの状態でボタンをはずします。まず片方の腕(麻痺がある場合は患側)から肩を脱がせ、肘を曲げて袖を抜きます。袖を抜いたほうの腕が上になるように横向きになってもらい、衣服を下に押し込みます。後は仰向けに戻ってもらって残った側の袖を抜けば完了です。

着る場合はまず片方の腕(麻痺がある場合は患側)に袖を通し、通した側が上になるように横向きになってもらいます。衣服を体の下に通し仰向けに戻ってから残った袖を通し、ボタンを留めます。

前の項目で説明したように寝たきりの方への着替え介助では褥瘡予防のために衣類のしわに注意しなければなりません。衣服を着た後は手などをつかって背中やおしりの部分のしわをしっかりと伸ばすようにしましょう。
できることは自分でやってもらい生活リハビリにつなげることが大切

着替え介助でよく見られるのが介護者による過介護です。実際には部分介助でおこなえるにも関わらず時間を重視するあまり、介護者が全部やってしまっているケースをよく見かけます。介護の基本は「本人は最大限の努力をし、介護者は最小限の手助けをする」ことです。一見すると要介護者に対して優しくない行為のように思えますが実際は違います。出来ることを自分でおこなうことは生活リハビリにつながり、身体機能や日常生活動作能力を維持することにつながるからです。介護者が全部おこなってしまうことは利用者が出来ることを奪ってしまっている行為にあたります。着替え介助をする際には時間に余裕をもって、袖に自分で腕を通してもらったり、ボタンを留めてもらうなど本人に出来る範囲のことはしっかりとおこなってもらうようにしましょう。

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