今回の相談は、急性期病院のソーシャルワーカーさんからで、90歳女性でとてもお元気な方ですが、がんの検査と治療通院が必要なので自立の方向けの施設を早急に探してほしいとのことでした。そこで、福岡市中央区の住宅街にできた、サービス付き高齢者向け住宅で自立の方の受け入れが出来るところに見学を提案すべく面談に向かいました。
ご本人にお会いすると入院中の方なのですが、ベッドにはおられず、退屈のご様子で体操をしていらっしゃいました。
「こんにちは、初めまして。」とソーシャルワーカーさんと一緒にご挨拶をすると、待ってましたとばかりにご希望をお話しされました。
「私はね派手なのが好きだから、豪華そうなところで、お食事も豪華なところがいいわ、あと息子がすぐ来れるところをお願いしますね。」と、希望もはっきりしておられたので、福岡市中央区にあるサービス付き高齢者向け住宅をご提案することにしました。
この物件は、息子さんのご自宅から車で10分のところにあり、建物もゴージャス感のあるシティホテルのようなタイプで、食事もかなりゴージャスな食器に盛り付けられているところで、病院までも車で17分程度で通院できるという、めずらしくすべてに希望に合った施設でした。
食事は家族や友人が来るときは予約しておけば同じものを用意してくれるそうで、ちょっとリッチな食事会といった雰囲気。
また、テラス席もあるので、カフェテリアでゆっくりとくつろぐ感じがのんびりと老後の優雅なランチタイムを送れるような演出感があり、ご近所の方が普通にレストランと勘違いして来られるらしい。
今、福岡ではこのような食事に重点を置いたサービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームが増えてきており、管理栄養士が建てた献立で老舗料理店やホテルの経歴のある板前さんやシェフがお料理を作るなど本格的なところもあります。
食事は一番の楽しみだからとの考えで施設経営者が工夫を始めてきたのでじゃないかと感じています。一概に高い料金のところばかりではありません。
この方が入所されて2週間ほどたったころ、施設に行くと昼食の時間で「とてもおいしいわよ。」と、教えて下さいました。量もちょうど良いし、朝食も夕食も楽しみにしているそうでした。また、デイサービスをとても気に入っているらしく、体操の時間が一番好きとも教えて頂きました。
なんだか、とても毎日が充実している様子がこの笑顔で分かる気がしました。