最期を考える

お住まい相談員の日々, 医療充実, 相談実例

人生の最期をどこで迎えるか?

最期について考えさせられたことです。

今年1月にMSWより相談を受けて、92歳の要介護2のAさん方の施設をお探ししました。

その病院に入院してからも誤嚥性肺炎を2度ほど起こし、急性期病院から戻ってきたところでご相談でした。

入院前に少し認知症状が悪化して入院したけど、状態が落ち着いているしこれ以上治療できることはない、とのことでした。

そこで認知症にも強く、医療的にも充実した住宅型を紹介しましたが、その時は空きがなく、空くのを待っている状況でした。

2月終わりに施設より連絡がきて空きがでたとのことで、入居の話を進めていきました。

その間に区分変更をしていましたが、要介護5となりました。

そして、その間にまた誤嚥性肺炎を起こしていました。

「早く施設に入居して、少しでも良い生活を送ってほしい」

そんな想いでしたが、想像よりスムーズに入居準備が進まずもどかしい思いをしておりました。

入居日までの週末毎に熱発を繰り返していました。

「入居できるのだろうか?」3月の中旬近くに入居が決まっていましたが、心配する日々を送っておりました。

「施設に入居せずに、このまま病院にいた方がこの方にとっていいのではないか?」

たまらなくなってMSWへ相談しました。

私「Aさんの体調はいかがですか?入居できるのでしょうか?」

MSW「先週も熱がでていました。施設に入居できるか確認したところ受入れしてくださるとのことでした。

先日、訪問診療の先生もカンファレンスに入ってくださって家族と看取りの話も含めてしっかりと話をしてくださいましたよ。

本当に良い先生ですね」

こういった状態でも受け入れてくれる安心とまだ心配で施設にも確認したところ、

訪問診療の先生がOKをだしてくださったので施設側も全力で支えます、とのこと。

Aさんの入居日当日—。

心配だったのでAさんの配偶者の方に連絡をしてご様子を伺いました。

「介護タクシーで移動するときに、いつもは目をつぶっているのだけど今日は目を開けてしっかりと景色をみていました。

まるで景色を目に焼き付けているみたいでした。久しぶりにあんな表情を見れて嬉しかった」

私は施設入居が本当に良かったのか葛藤があり、MSWへ相談しました。

私「Aさんの施設入居は本当に良かったのでしょうか?このまま入院していたらご家族から近い病院だから良かったのではないでしょうか?」

MSW「病院での最期と施設での最期は違います。病院はやはりたんたんとしていますからね。

先日の訪問診療の先生は最後に何を食べさせてあげたいか?を聞いておられましたよ。

あんなに良い先生にお会いしたのは初めてかもしれません。熱心な良い先生ですね。

最期をどう迎えたいかと考えらることができるのはとても幸せなことなんですよ。

私は施設を選ばれて、ご家族にとっては良かったと思います」

MSWは心配する私を励ましてくださり、私も少し安心しました。

それから一週間後―。

Aさんの担当ケアマネさんから連絡をいただきました。

「Aさんはご家族に見守られながら、旅立たれました」と。

「ご家族全員に見守られた」という言葉に私はやっと安堵しました。

亡くなることは本当に寂しいことですが、「どうやって最期を迎えられたか」も大切だと思っています。

ご家族が悔いのない最期を迎えてほしい。

そのように思っております。

亡くなって一週間後にご家族より、亡くなったと連絡いただきました。

「あんなに良い施設で、良いケアマネさん、良い先生で良かったです。幸せでした。

ケアマネさんも先生もお通夜にきてくださったんですよ」

そして胸の内を語ってくださいました。

「亡くなったと理解しているんだけど、なんでいないんだろう?と思ってしまいます・・」

そうですよね。そんなに早く気持ち切り替えられないですよね。

このような自立だけど高齢の配偶者へのサポートサービスがあるといいなと思います。

この亡くなった方と私の過ごした時間は短かったですが、私はこの方を忘れません。

「亡くなった人を忘れない、これがその人の供養になる」と思っております。
最期を考える

絶対いや!から笑顔の新生活へ~老人ホーム入居拒否のお母さんが半年かけて入居に至るまで~

相談実例, 認知症

自宅の半径1キロ圏内でしか生活をしなかった83歳要介護1の女性。

私が初めて相談を受けたのは約半年前、その時は要支援2でした。

娘さんの希望のエリアで探してほしいとのことでしたが、そちらの施設に入居できるのは要介護1からでした。

認知症の疑いがあるために病院受診を勧めるも半径1キロ圏内には認知症の診断ができる病院はありません。

包括の方と相談しながら、往診にしてくださる先生を探して区分変更を受けました。

要介護1の認定を受けたものの、施設には空きがなく空きがでるのを待っていました。

好き嫌いで食事をきちんととらないお母さんに娘さんの心配は募るばかりでした。

包括の方の話では、お母さんは施設入居は「絶対にせん!」と娘さんと大喧嘩していたとのことです。

obaasan02_angry

そんなお母さんの気持ちが変わったのはー。

実は娘さんが施設入居の準備を進めている頃、お母さんがトイレで動けなくなるということがあったそうです。

それで恐怖心が生まれ、施設入居がスムーズにいったそうです。

 

ただ、それまでに娘さんの声かけの効果も大きかったようです。

お母さんは倒れるときは痛みもなくあの世に行けると思っていたようですが、「倒れたら痛いとよー」という話を

娘さんがしたら驚いていたそうです。「痛みもなくあの世に行けると思っていた」と。

この辺りからお母さんの考えも変わってきたようです。

そしてお孫さんたちの説得もあり(「おばあちゃん、もう一人では生活ができんけん、家の近くにいいところがあるけんそこがいいよー」ということを何回も話す)

こういうことによって気持ちが傾きかけていたところでのトイレ事件でスムーズにいったようです。

 

高齢者の施設入居拒否によって、大変な想いをされているご家族は本当に多いです。

ご本人様の性格によるところもありますし、意思の尊重の大切かと思います。

何がきっかけになるか分からないので施設入居は根気よく、あきらめないことが大切だと思います。

おばあさんと女性

 

 

要介護2→要介護4へ、せん妄状態の方が老人ホーム入居で落ち着くまで・・

医療充実, 相談実例, 認知症, 高級・ラグジュアリー

今回のご相談は、ケアマネージャーさんを通しての相談でした。

脳梗塞で入院中の95歳女性の入居先を考えてほしい、とのことでした。

電話している女性

入院されているソーシャルワーカーさん、ご家族様にもお話を伺ったところ脳梗塞の後遺症として目が目にくくなったとことにより、

ご本人様が少し落ち着きがなくなっているとのことでした。手先が器用で誰とでもお話をされて、デイサービスではムードメーカーのような存在だったそうです。

それが、急に眼が見えなくなったことからくる不安からか頻尿になり夜間の眠りが浅くなったようでした。

不安感が強いようで、二日に一回、ご家族が泊まってお手洗いのお世話をされていました。

ご家族は毎日お見舞いに行き、お母様のご不安が和らぐようにお声がけをしたり、マッサージをしたりしました。

 

お元気なうちに一度、介護付き有料老人ホームを見学されたそうで、

見学した日は納得したものの翌日には行きたくないと話をされ、キャンセルをされた経緯もありました。

「リハビリもしてほしいけど、もう95歳なので早く退院させて落ち着かせたい」とのご家族の希望があり、

病院にも退院が早められるか確認をとり、介護付き有料老人ホームをご紹介しました。

こちらの施設でしたら、レクレーションも活発ですし、眼が見えない方にも工夫をしていただけると考えました。

ご家族様にも大変気に入っていただき、すぐにご入居へと進めました。

 

病院で看護師さん、作業療法士さん、ソーシャルワーカーさんと施設の方、ご家族と施設入居の前に打ち合わせをしました。

施設受け入れが可能かどうかも含めてです。

その際に施設の看護師さんが「施設へ入居と伝えるとお母様が混乱されるかもしれないので、病院をうつるくらいの話でいいですよ」と言っていただけました。

通常は「本人さんが施設入居を納得してから入居してください」と言われますので、この言葉を大変ありがたく感じました。

病院の方もご家族も喜んでおられました。

pose_anshin_man

さて実際、ご入居後はとても大変だったそうです。

入院中でも大変だったので、想像していたことですが施設側は想像以上に大変だったとおっしゃっていました。

そんな大変な中でも「私たちがお引き受けした以上はお断りしません。安心して下さい」と言ってくださったのがとても心強かったです。

ご家族様からは、「まだ落ち着かないけど笑顔がでるようになった」、「昼夜逆転がなおった」と、うれしいお話を伺いました。

 

そして1月に入ったある日―。

別の相談で施設を訪れた際に伺ったうれしい話です。

昨晩は砲声がなかったとのこと。「だいたい大声を出される時間が分かってきたのでその前にお声掛けをしたら落ち着かるのでそのようにしています」とのこと。

「この方はただ声をあげるのではなく、『ありがとう』とかそういうことをおっしゃるんですよ、意味もなく叫んでいる訳ではないのです」とご理解いただいていました。

こういう風に、入居者一人一人に向き合っていただけて本当にありがたいですよね。

ご家族様にも「あなたに頼んでここに決めて本当に良かった」と心から満足していただけ私も本当にうれしかったです。

aisatsu_arigatou

 

入院時は要介護2でしたが、施設で区分変更をしたら要介護4となりました。

 

福岡で生活保護・保証人なしの方の施設探し

相談実例

今回の相談者は病院のソーシャルワーカーさんからでした。

電話している女性

93歳男性、介護認定申請中、病院内は車いす。

生活保護を受給中で保証人はいらっしゃいません。

roujin_kodokushi

入院前は自立だったそうですが、熱中症にかかり部屋の中で動けずにいるところを

民生委員の方がたまたま発見してくださり、一命をとりとめました。

回復されていて施設が見つかり次第退院で、施設探しをお手伝いしました。

 

生活保護の方の受入先はわりと多くありますが、保証人なしとなるとそうはスムーズに進みません。

施設との交渉を重ねて進めていきます。

保証人がいらっしゃらない方の場合、施設が気にされるのは入院時や亡くなった時のことです。

この辺りの話をしっかりと話し合います。

 

今回は何名かご紹介させていただいたことのある住宅型有料老人ホームへ相談して、入居が決まりました。

難しい案件でしたが、相談から2週間で入居まで進みました。

退院の日、私にできることがあればとお見送りに伺いました。

私のことを覚えていてくださり、「ありがとうございました!」と

言ってくださいました。

ご高齢の方は新しいことを覚えるのが苦手な方が多いので、

2回目お目にかかってもなかなか私のことを覚えていて下さる方は少ないのです・・。

覚えていてくださったのでとてもうれしかったです。

最初お目にかかったときはとても緊張した面持ちでしたが、この日はにこやかに迎えてくださり、

会話もはずみ、笑顔で退院され新しい生活をスタートされました。

ojiisan_kurumaisu

来週には、入居後のご様子を伺いにお邪魔しますね。

aisatsu_arigatou

 

大山のぶ代「認知症」介護日記を読んで

認知症

先日発売されたこの本を読みました。

写真

テレビにも出演されていましたね。

印象的だった言葉が「公表して楽になった」ということでした。

誰にも相談できなくて悩んでいらっしゃる方は本当に多くいらっしゃいます。

周囲に話すことができても、ひとりひとり悩みは違います。

介護されるご高齢者の心無い言葉に傷つくことも多いのです。

nagusame_friend

この本には、大山さんの状態が赤裸々に綴られています。

現実とは受け入れ難い行動に、衝撃をうけるでしょう。

しかし、認知症の家族を抱える方には毎日の出来事なのです。

仕事から疲れて家に帰ったらダイニングがお茶で水浸し(片づけに二時間かかった)

珈琲ソーサーに湯呑を置いてそれに抹茶オレをいれ、チキンナゲットをいれて法事の準備をしていた(法事の予定はない)、

使用したおむつを自分で放置したのに他人が入り込んで投げ入れたと言い張る、夜中に大音量で音楽をかけて近隣に迷惑をかけた。

私が相談を受けた認知症の方の行動の一例です。

ご自身の親が、配偶者がこのようなことをしたらこの現実を受け入れられるでしょうか。

現実とは思えない行動に、本当に誰かが侵入したのではないかと思うことでしょう。

お裁縫もできて料理上手で明るい自慢のお母さん、小さいころよく遊んでくれた優しいお父さん。

ご自身の記憶の中のご両親は元気なことでしょう。老いていく姿に戸惑うのではないでしょうか。。

悲しい、虚しい。

こんな言葉では表せない複雑な感情だと思います。

 

この本で、「認知症の親族を抱える」方々、介護をする方の大変さの理解が深まればと思っています。

 

 

 

 

施設入居拒否の方の入居後の施設でのご様子

お住まい相談員の日々, 施設の選び方, 相談実例, 認知症

最初は施設入居を拒否していても、実際に見学してみると想像と違って気に入ってくださり、入居すると喜んでいただける方がほとんどです。

引越しして「我が家」になるまで、時間がかかるのは当然です。

参考例:☆相談事例 ~帰宅願望が強い方にとって高齢者住宅が『我が家』になるまで~☆

http://www.osumai-soudan.jp/soudanin/osakahonbu/case/778.html

早い方で一か月くらいでしょうか?

時間がかかる方も当然いらっしゃいます。

現在、少しずつ馴染もうとしている、そんな方のお話です。

obaasan

以前こちらの相談員ニュースでもご紹介したAさん。

https://www.osumai-soudan.jp/soudanin/fukuokahonbu/case/501.html

☆薬に頼らない認知症受入れ施設~認知症状に合わせたご紹介~☆

服薬管理ができない、家族が振り回されているといったことでご家族が施設入居を進めました。とてもとても用意周到に進めていき、多くの方のご協力の元、入居ができました。

お食事が気に入っていただいた様子で、現在も三食きっちりと召し上がっているようです。

一人暮らしの時は、偏食で食べたいときに好きなものを少し食べるという生活でした。

食事の改善は、ご家族も大変喜んでおられました。

pose_anshin_man

時々、Aさんは長女さんには帰りたいと訴えます。

たまに長女さんには当たることもあるようで、けんかになるそうです。

 

現在入居されている住宅型有料老人ホームは、一人一人に向き合って下さいます。

最初はデイサービスを拒否していましたが、ケアマネさん、施設長、ヘルパーさんなど皆さん(今後は専門家チームとします)の協力があってデイサービスへ通うようになりました。

しかし、しばらくすると行きたくないと拒否されるようになりました。

cooling_off

そこで専門家チームは考えて、他のAさんが気に入りそうなデイサービスを提案してくださり、Aさんはそこに通うようになり、今現在もそちらに通っています。

kangoshi_kaigi

Aさんは要介護1で認知症があるものの、身体状況はほぼ自立でいらっしゃいます。

買い物などケアプランに組み込み、ヘルパーさん同行で行っていましたが、自分一人で行きたいとおっしゃいました。そこで専門家チームはまた考えます。

Aさんには、「スタッフに声をかけたら出かけられるようにする」という目標設定をしたのです。

「外出はダメ!」ではなく、「スタッフに一言声をかけたら外出できる」ということを目標に生活する。

ひとつひとつできることをクリアして、日常生活を送る。

私たちが日常でできることも、高齢になると難しくなります。温かく見守る時間も必要だと感じています。

 

ご本人様に合わせて動いて下さる専門家チームがいるのは心強いですね。

他の施設であれば、退去を促されるようなことを何度かされていますが、受け入れてくださっているこちらの住宅型有料老人ホームには心から感謝しています。

aisatsu_arigatou

ホスピスか、有料老人ホームに入れるか家族が迷う時

お住まい相談員の日々, 施設の選び方, 相談実例, 高齢者の症状・健康

最近福岡市の急性期病院の相談で、緩和やホスピスの方が多く、ホスピスに申し込むことはまだ決心がつかない患者さんを施設提案するケースが増えています。

抗癌剤での治療を繰り返し受けながら、退院と入院を繰り返す場合、治療中は入院をしていますが、いったん終わると次の治療まで1週間から2週間の間、自宅に帰るかリハビリ病院に転院して、入退院を繰り返すことが多いようです。

この場合、ご本人が高齢でさらに体の負担や環境の変化がいつも繰り返されるため、いつも落ち着かず、心身ともにご本人もご家族も限界に来ていますとおっしゃることが多いのも事実です。

先日もがん治療を数か月にわたって受けてきた方のご相談をご家族とソーシャルワーカーさんとともに聞かせていただきました。

この方の場合、ご本人は80代男性で半年間ほど入院治療とリハビリ転院を繰り返してこられており、体力の低下と筋力の低下がみられ、認知症状も進んできている状況でした。syokuyoku_nai_ojiisan

ご本人は、いつも落ち着かずに家族に連絡を取ろうと病院内をうろうろとされている様子でしたが、原因は「転院をしないといけないのではないか、まだこの病院にいてもよいのか」などの心配をしているため、「家族に電話をしなければいけない。」と思い、電話を探しに行こうとしていたのです。

ご本人が認知症とは言え、話しているうちに不安感がわかり、ご家族の大変さも理解できた気がしました。

その後、「医師からは緩和ケアができるホスピスに移るほうが、つらい抗ガン治療をして体力や気力をこれ以上落とすよりいいのではないかと進められて数か月経過している」とご家族から聞きました。

ご家族も「心身ともに限界が来ているが、ホスピスに行くことは治療をあきらめることであり、見殺しにする決断を迫られているような不安が付きまとっていて、未だにホスピスの申し込みができないでいる。」とのことでした。

そこで、「ホスピスより先に有料老人ホームを見学しませんか?」と病院の相談員の方に言われて、「ウチシルベのお住まい相談員の方に相談してみませんか?」との言葉に、少し希望が湧き、「すぐにでもお会いしたい。」と、今後の治療も継続できるし安定した生活と介護を受けられるのではないかとすぐにお会いすることになりました。job_syakai_fukushishi_woman

まず、お体の状態やご予算、自宅や病院からの距離を総合判断して、いくつかの福岡市早良区にある住宅型有料老人ホームやサービス付有料老人ホームを提案しました。その中でパンフレットを見ながら、施設の特徴やどのようなサービスが受けられるか、入居されている方の事例など、ご参考になる話しを交えて見学施設を決め、日時を施設に予約し見学となりました。

施設を見学してご家族は、日頃の対応や介護サービス、訪問医の受診内容やディサービスなど、細かく質問をしながら安心されたご様子でした。

その後お部屋をどこにするかなど今後の手続きも含め説明を受け、退院後の方針を決めることとなりました。

「今後、病状が回復しないまま重篤になった場合は、施設生活をしながらホスピス見学をして、ホスピスに入る予定にします。」と話をされ、もしもの時の覚悟が決まったように見受けられました。

できる限りの手を尽くして、それでも最後はどこで迎えるかの選択肢は、その家族ごとにそれぞれですが、手を尽くすための方法は有料老人ホームで生活しながら考えることができると言う一つの例ではないでしょうか。

ホスピスを薦められた時の精神的ショックの大きさはきっと計り知れないかもしれません。kitoku_gorinju

しかし現実を受け止める時間や手を尽くす時間、少しでも長く快適な普通の生活をおくることは、誰もが望むことではないでしょうか。

ホスピスにするか有料老人ホームにするか、どちらにするかは、まずは有料老人ホームを見学して確認してじっくり考えてみませんか?

きっと張りつめている今の心がほぐれるのではないでしょうか。

 

 

高齢者施設の種類について・・その2

施設の選び方, 認知症, 高齢者住宅とは

今回は、介護付き有料老人ホーム・グループホームについて今日はお話しいたします。

福岡市内における介護付有料老人ホームとグループホームにおいては、地域密着の特定施設として位置づけられます。tatemono_kaigo_shisetsu

これは、ほかの有料老人ホームである、住宅型有料老人ホームやサービス付き有料老人ホーム・生活支援ハウスなどの施設とは違う大きな点は、在宅で利用するデイサービスやデイケア・外部のヘルパーなどの利用ができない点や、介護保険の利用は、入所している施設の中で使うことになります。

また、介護付有料老人ホームやグループホームでは、介護保険利用限度額を限度額に近い料金まで利用することがほとんどです。

そのほかに生活保護自給者の方の受け入れをしないところがほとんどで、病院受診する際にはご家族が対応するように求められることが多いのも実情です。

では、介護付有料老人ホームとは介護がついていて、ほかの施設は介護がついていないのですか?と、聞かれることが多いのですが、そのようなことはありません。

ほとんどの施設の場合、介護保険を受け、要支援や要介護度が決定している方はケアマネージャーが、必要な介護内容に応じて介護プランを立ててくれ、ヘルパーさんの利用やその  ほか必要な介護用具・デイサービスなどが利用できます。

逆に介護付有料老人ホームやグループホームの場合は、訪問リハビリやデイサービスが利用できなくなることがあります。

リハビリを本格的にしたい方やいろいろなデイサービスを体験してみたい方には残念ですが向かないところでしょう。

しかし、介護付有料老人ホームは施設ごとに1日に流れなど計画されており、レクレーションや脳トレ、簡単なリハビリや体操など行っているところが多いのです。

同じ介護付でも、このようなカリキュラムは違うため見学の際に確認して、聞いておくことが大切です。

また、入居金についても福岡市内の介護付有料老人ホームは200万円台から300万円台というところが多く、このお金を60か月で償却するという感じで決められているところが多いでしょう。今年の4月から一時金方式について指導が入り、表示方法や料金改定の見直しが多く行われています。

必ず退去をする場合の返金や損耗料の支払いについて聞いておきましょう。roujin_syokuji

次にグループホームについてですが、介護認定を受けていて医師による病名が認知症とついている方が入所対象となる施設です。

9人のグループで、通常2グループ単位の施設が多く、認知症の方が共同生活をしてアットホームな生活スタイルをして、のんびりと施設職員と食事を作り洗濯をしたりたたんだり、個人ごとにできることを今までの家での生活に近い環境で過ごすことができます。

ただし、治療食が必要な方には対応はできないため、栄養士による食事管理があるわけではなく、栄養バランスなどはややコントロールが難しいといわれています。

また、グループごとに食事を作るため、食事の材料費のみを実費で支払います。

福岡市内の介護付有料老人ホーム・グループホームは、以前は満室で空き待ちをすることが多かったのですが、最近はすぐに入居できる場合もあります。

次回は、住宅型有料老人ホームやサービス付き有料老人ホーム・生活支援ハウスなどの施設についてをお届けします。

 

特定疾病での施設入居

相談実例

「特定疾病の40代の方ですが、入居できる施設はありますか?」

回復期病棟のあるソーシャルワーカーさんから電話を受けました。

高齢者向け住宅は介護保険の認定を受けていれば入居できるわけではありません。

桑野2

40代女性要介護5、若年性脳梗塞により高次脳障害となりました。要介護5から回復は見込めないとのこと。

ご主人もいるし、在宅の可能性もあるが次回の家族面談までにどこか施設がないか探してほしいとのことでした。

40代とまだお若い。

ご自身の身の回りのことができないとはいえ、80代90代の入居者が多い施設でいいのだろうか?

(60代や70代の方にご紹介するときも悩みます)

介護度が低い方が多い施設は比較的若い方も入居されていらっしゃいますが、そのような施設で要介護5の方を受入れができるだろうか?

そういった観点もいろいろと悩みました。

また下記のような問題もあります。

https://www.osumai-soudan.jp/soudanin/fukuokahonbu/about/151.html

施設に1件1件確認しても、特定疾病は知っていても実際に入居されている方や相談はほとんどないようで施設から即答は得られません。

それでも確認作業を続けてご希望のエリアで2件見つかりました。

「ここでしたらデイサービスの利用は自由ですし、外装も内装もオシャレなのでご本人様も早く馴染んでいただけるのではないでしょうか?」

そういってソーシャルワーカーさんにご提案しました。

soudan_setsumei_business[1]

この方は結局、在宅を選択されました。

自宅で要介護5の方の介護をするのは想像より大変なことです。

「自宅で介護をする」「施設に入居する」どちらがいいということは比べることではありません。

「その方にとってベストを選択してほしい」、いつもそう思っています。

 

老健から施設探しのご相談

お住まい相談員の日々, 相談実例

「うちの老健をでないといけない方がいるので施設を探してほしい」

老健の相談員の方から相談がありました。

在宅復帰かと思いましたが、2週間後には要介護2から要支援2になるとのことで依頼がありました。

そうです、老健は要介護の方しか入所できませんので、2週間後に要支援2になるということは2週間後には退所しなければなりません。

そして今回は福岡ではなく、長女のいる東京で探してほしいということでした。

東京駅東京タワー

老健から施設探しのご相談というのも、何件も事例があります。

今回のように「要介護から要支援になるから探してほしい」

「今、うちの老健はいっぱいだから待機者の方にパンフレットを渡したらパンフレットがなくなったからパンフレットの追加をもってきて」

「在宅復帰を目指している人がいるから施設を探して」

こういったご相談や問い合わせを受けます。

電話している女性

施設探しへと話を戻しますと、福岡でのキーパーソンは次女さんになります。

私は東京のお住まい相談員に相談して連携して進めていくことにしました。

長女さんには東京のお住まい相談員から施設提案をしてもらい、長女さんに同行して施設を見学しました。

私は次女さんにパンフレットで提案をして、長女さんと話しあっていただきました。

次女さんがいいなと感じたところと長女さんが実際に見学してよかったところが一致したのでその施設に決めることができました。

退所まで時間がありませんでしたが、ご家族様の協力によりスムーズに入居まで進みました。

東京に行くまで1週間ほど次女さんの家に滞在するとのことで、時間にも少し余裕ができて無事に入居していただくことができました。

おばあさんと女性

今回は退所まで時間がないケースでしたが、入院中の方が退院するときにこのような時間がないケースがあります。

早急に施設入居できるように出来る限り協力させていただきますので、ご相談下さい。

薬に頼らない認知症受入れ施設~認知症状に合わせたご紹介~

医療法人運営, 相談実例, 認知症

昨年8月に要介護1認定を受けたAさん70代女性。

ご主人の介護を長年続けていましたが、Aさん自身も認知症の診断を受けました。

ご主人も認知症の診断を受けており、認知症の方の介護は大変でAさんも介護疲れのストレスからご主人に暴力をふるうようになり、

公的機関の指導により半強制的に夫婦別々に暮らすことになりました。

rikon_jukunen[1]

本当はご主人が大好きなAさん。

ご主人は自宅近くのグループホームに入所しましたが、Aさんは納得しておらず入所も大変な経緯がありました。

ご主人の入所から少しずつAさんの認知症状進行が進んでいくのが目に見えて分かり、ご主人の入所から一か月後にはご自身の服薬管理ができなくなってしまいました。

地域包括の方から連絡があり、Aさんの近所に住む長女さんからAさんの施設入居の相談を受けました。

介護サービスなどを一切拒否しているAさん。家族が介護について相談できるケアマネージャーもついていません。

Aさんは認知症の診断がでているものの、ほぼ自立で生活ができていることや認知症状が落ち着いていることもあり在宅願望が強く。施設入居は拒否されていました。

ただ、認知症状がでているときのAさんは近所の人に通帳を見せてまわることもあり、犯罪に巻き込まれる可能性も考えられ早急に対策が必要でした。

認知症の受入施設は数多くありますが、Aさんのようにほぼ自立で施設入居を強く拒否される方はなかなか受入れ施設が見つかりません。

ご主人と同じグループホームにも、「Aさんはまだお元気だからね」とやんわりと入居を拒否されました。

私が入居をお勧めした施設は、精神科の先生が運営されている住宅型有料老人ホーム。

ここは薬に頼らず、スタッフの方の対応によって認知症状を落ち着かせるようにされています。

長女さんはここを気に入ってくださいましたが、長男さんが「もっと近くてもっときれいな施設があるはず」と言って納得してくれません。

Aさんの症状を考えると他の施設での受入れは難しいですし、実際に施設に相談してもやんわりと断られました。

なんとか長男さんを説得して体験入居の段取りができましたが「まだしっかりしている時もあるし、施設に入居しなくてもいい」と再度長男さんの気持ちが変わりました。

長女さんはもちろん長男さんご自身も長男さんご家族もAさんに振り回されていましたが、心のどこかで「お母さんはまだ大丈夫」とAさんの老いを認めたくない様子でした。

ご家族が、お父さん、お母さんの老いを認められない、認めたくないケースはよくみられます。家族間でも気持ちが揺れます。

本当に施設入居の時期なのか、と。

実際、あんなに振り回されていた長女さんでさえ「やっぱりやめよう」という気持ちに何度も揺れ動いていました。

涙を流す長女さんを励ましつつ、入居に向けて進めていき、相談から二か月後には施設入居ができました。

今でも帰宅願望は強いようですが、3食しっかりと栄養のバランスよく食べることによって血液検査の結果もよくなりました。

syokuji_obaasan[1]

 

認知症状は人によってそれぞれです。

グループホームが合う方もいれば、住宅型有料老人ホームが合う方もいる。

その方の症状を伺い、ベストな施設を提案する。

それがお住まい相談員の仕事です。

 

 

 

 

夫婦で介護度が違う場合の施設の探し方

デイサービス併設, 中央区, 施設の選び方, 認知症

福岡市中央区にお住いの高齢者夫婦でお住いの両親を同じ施設で入居させたいと娘さんからの相談があり、お父様は要介護4、お母様は要介護1でどちらも80代とのことでした。

まず、介護度の重いお父様のお体の状態を尋ねると、2か月ほど前に自宅で転倒して大腿骨骨折のためリハビリ入院中とのことで、現在車いすを利用しているがリハビリでは歩行器歩行の練習中で、かなり認知症が入院中に進んでしまい、あまり何もわかっていないほどのアルツハイマー型認知症・長谷川式3点/30点と言われたそうです。pics271[1]

ほかにはお体には問題はなく、食事も食べておられる様子でした。

けれども、お風呂やトイレは自分ではできなくなり、機械浴に病院では入れてもらい、おむつ利用とのことでした。

image18[1] お母様は、要介護1ではあるけれど視力がほとんどなく、少し明かりが感じられる程度で、耳も結構遠い状態のため、慣れた自宅でも不便な生活を一人で過ごしている状態で、ヘルパーさんにお風呂に入れてもらっているとの話でした。

ただ、お母様はディサービスも嫌いで、1回試しに行っては見たが途中で帰りますと言い出して、どうにも職員さんを困らせてしまう状態でした。

最近は、お父様が入院しているため自宅に一人で一日の大半を過ごしているため、認知症が進んだ様子で、話はするけれどつじつまが合わず、最近の話は覚えていない状態になっているそうです。

娘さんは、毎日病院にお父様のところに行き、そのあとお母様の食事のお世話などに行き、夜遅くに自宅に戻ってお仕事もフルで働いているとのことでした。

そこで、まず施設探しをするにあたっては、お父様の介護を十分にできる施設を選び、お母様も一緒に入居できる安全面を重視することをお勧めしました。

今回は夏も近くなってきたので、お母様の脱水が心配され、脱水による認知症の進行も考えられるので、少しでも早い施設選びをお勧めしました。

認知症が少しでも進行しないうちに、施設入所をすることで施設内のデイサービスなどを利用して、誰かと話すことや充分な水分管理ができるようにすることはとても大切です。

また、今までお世話をしていたお母様にとっては、お父様のことを気になるらしく、一緒にいたいとの願いが強いため、同じ施設に入ることで心理的にも落ち着くのではないかと思いますが、今後認知がかなり進んだご主人と一緒にいることが負担になった場合は、部屋を別にするなど違う施設でもよいかと思われます。free-o142-1[1]

夫婦二人を施設に入所させることは、娘さんにとっての経済的負担が心配となり、いつまで続くかもわからない介護費用の不安は大きいとのことでした。

一度施設に入ったからと言って、一生同じ施設に住むという考えではなく、お体の状態や病気の進行、経済的な問題などを考えて施設は移り変わるぐらいの気持ちで、まずは施設入居を体験して行くほうがよいのではないでしょうか。

と、娘さんの疲労の限界を考えて、アドバイスさせてもらいました。

今後の介護は専門家に任せて、娘さんはご両親それぞれの話し相手や喜ぶことをしてあげるのが一番の親孝行になると思い、娘さん自身がゆったりとした気持ちと休息をとっていただきたいとお話ししました。

これから、ご両親と娘さんのための施設の見学が始まります。

 

要介護5の方の施設選び

医療充実, 相談実例, 認知症

病院のソーシャルワーカーさんより、84歳要介護5の男性の施設を奥様と一緒に探してほしいと依頼がありました。ソーシャルワーカーさんと奥様と面談をして、ご家族の希望としては「歩くのは無理だけど身の回りのことは自分でできるようになってほしい」とのことでした。いろいろと話を伺うと今回は2度目の施設探しで最初に選んだ施設で失敗したとのこと。前回は約30施設ほど見てまわったのに失敗したので、より施設選びに慎重になっていらっしゃいました。福岡市南区にある24時間看護士常駐で介護度が重たい方でも入居できる認知症専門のクリニックが入った住宅型をご紹介しました。ここは常に満室で空きを待つ覚悟でご紹介しました。ご紹介したところ、施設の活気ある雰囲気、スタッフの方の対応、認知症のデイケアがありリハビリもできること、費用面もご家族様の満足のいくものとなり、1件目の見学でしたがその場でお申込をされました。しかし空室待ちです。退院は3カ月後でしたが、もし空きがでなかったときのために申込をした後も見学を続けました。しかしなかなかご家族様の希望にあった施設が見つかりません。さすがに私も少し焦りを感じていました。

ご相談を受けてから3ヶ月目の退院が月末に迫ったある日、ソーシャルワーカーさんから電話があり「奥様が倒れた」とのことでした。つい昨日も電話をしたところでしたので信じられませんでしたが、脳梗塞を起こしたとのことでした。奥様が私のことを長女さんに話をして下さっていたので、ソーシャルワーカーさんが私と長女さんを繋いで下さり、翌週から施設探しを始めました。

今回奥様が倒れたことで、しばらくは奥様も入院となり退院後も頻繁にはご主人のところには通うのは難しいと考え、南区の施設と同じ系列の早良区の施設を長女さんにご紹介しました。長女さんも施設のシステムや雰囲気を気に入って下さり、その場で申込をされました。

今回ご紹介したのは、リハビリに特化した住宅型でした。介護度が重たいから必ずしも介護付の施設がいいわけではありません。難しい医療行為がない、施設の受入状況などさまざまな条件やご本人様やご家族様の希望にあった施設選びが重要だと思います。

施設入居の際に医師からの紹介状をもらえない場合

相談実例

福岡市博多区に一人暮らしの81歳男性要介護1の方からのご相談をケアマネージャーさんよりお電話いただいたので、福岡市博多区にある住宅型有料老人ホームへ見学と食事の予約をし向かいました。

この男性の場合、生活保護で身寄り無しのため、博多区の保護課のケースワーカーに相談しながら、現状の独居生活は困難と判断しての施設入所の予定となりました。

ご自宅はアパート3階建ての3階で階段しかなく、認知による徘徊がありご近所や大家さんからの苦情が頻繁あり、退去の話が2年ほど前から出ていました。

続きを読む

ご高齢者のひとり暮らしについて

相談実例, 高齢者住宅とは

「高齢者施設に入所させるのはかわいそう」「まだ一人で暮らせるから」

そう思っていませんか?

先日、80代男性のひとり暮らしのお住いにケアマネージャーとお邪魔しました。

s_桑野3

そのお部屋は、暑かった!エアコンの電源は入っているようですから、暖房が入っているのかと思いました。確認したところ冷房の30度でした。

続きを読む

高齢者だけの家族の相談

南区, 早良区, 相談実例

福岡市早良区のケアマネージャーからのご相談で、90代の姉妹が3人で生活しているが、介護の限界が来たので老人ホームを見学したいと、92歳の女性で要支援1の長女の方から相談があったので、施設提案してほしいとのお電話でした。

さっそく、92歳の長女にお電話すると、90歳要介護3の次女と86歳の三女と3人で生活していて次女の食事や生活の面倒を見ることが出来なくなってきたと、かなりお疲れのご様子でした。

続きを読む

家族からのDVでの相談

体験入所, 施設の選び方, 相談実例

ケアマネージャーさんからのご相談で、緊急で自宅訪問に同席してほしいとお電話がありました。95歳女性要介護3の方が長男夫婦と同居をはじめて4か月目で、長男は70代とどちらも折り合いが悪く、高齢者親子での心の行き違いが引き金で喧嘩ばかりしていました。

けれど、ここ数日は息子がクーラーもテレビも電気もつけさせず、家中真っ暗で暑い生活を家族みんなにさせている始末。その上、お母さんの歩行器を投げつけて壊すなど、手が付けられない状態までこじれていました。

続きを読む

お元気な方の老人ホームへの入居相談

体験入所, 施設の選び方

お元気な方の老人ホーム入居検討のご相談がケアマネージャーさんからありました。

要支援1・98歳女性一人暮らしで自炊をされている方で、ちょうど区役所からの介護認定調査に立ち会うことになり、ご自宅に訪問。

認定調査の聴き取りにもしっかりとした会話で受け答えされていましたが、高齢による心臓肥大で午前中と夜中30分程度の動機と倦怠感がつらいとのことでした。今まで一人暮らしをできたのも団地の1階がスーパーで、団地の横に内科・整形外科眼科・耳鼻科・歯科とクリニックがある特別な環境だったからとの事です。

s_スライド1

しかし、最近は団地の老人会の食事会やデイサービスにも参加することができないと、外出をされない様子でした。外出しないと誰とも話すことはなくなるため、不安は大きくなります。

認知症もなく、記憶力もよいため老人ホームに入る決断がつかない。家族もかわいそうだと思いがちになります。しかし、一人では夏場の水分補給は十分にとれていないし、食事もおろそかになっているのも事実です。

朝食はパンのみ、昼食はバナナにヨーグルト、夕食は簡単におかず1品とご飯は少し。少しのおかずを何回も同じものを食べて、飽きてしまう様子。食事の支度も面倒になっていると本人の自覚もある状態でした。

ご家族の近くの老人ホームに入りたいとの本人の希望で、現在お住まいの福岡市東区から出て、糸島市の老人ホームの見学をすることになりました。

要支援1の介護認定しかないため、どこもなかなか受け入れてくれる施設はなく、2件のご見学を提案して、1件は昼食予約をして試食することになりました。

見学当日は、34度の真夏の気温でアイスボックスにお茶と冷却グッズと塩飴を準備し、高齢者の熱中症対策を万全にしてお迎えに行きましたが、車での外出は久しぶりなのよ、と言われて楽しく見学施設に到着しました。

1件目は、糸島市でも福岡市西区との境にある住宅型有料老人ホームで、90代の方でお元気な方が多く、99歳の方と同じテーブルで昼食を取りましたが、鮭の粕付け、野菜の煮物、きゅうりとちりめんじゃこの酢の物、お漬物、味噌汁、ごはんととてもおいしく完食されていました。

ご家族も一緒に召し上がり、こんなにおいしいならば私も毎日食べたいなあ。と、飽きのこない献立と味付けに満足。その後、お部屋とお風呂などを見学して、お部屋の収納が多いことやミニキッチンがあることなどが気に入られていたご様子。お風呂も旅館のお風呂のようだと気に入っていました。

施設の方は、出来るだけご本人の希望に合わせて生活できるようにとの配慮で、洗濯をご自身がしたければしてもよいし、手助けが必要な部分を職員が手伝います。と、かなり柔軟な対応でした。

2件目は、糸島市の美咲が丘駅に近い住宅型有料老人ホームで、要支援から受け入れ施設ですが、今は要支援の枠がいっぱいなので要介護が出たら受け入れたいと、介護保険の変更結果待ちでの見学となりました。

今回の見学では、本人家族共に施設を気に入っているけれど、もう少し心の準備が欲しいので、1週間ほど時間が欲しいと話していらっしゃいました。このように入居するならここがいいな。とはっきりしていても、まったく知らない地域に入居することは、本人は決断がいるかと思います。

このような場合は、施設の近くのご家族の家に泊まったり、施設に数日体験入居したりと、地域での交流の時間を取ることが、安心で快適な生活につながるのではないかと思います。

比較的お元気な方のご入居に大切な点は、住み慣れたところからの移動が受け入れられるような工夫を前もって行うことが大切でしょう。