最初は老人ホーム入居を拒否していても、実際に見学してみると想像と違って気に入ってくださり、入居すると喜んでいただける方がほとんどです。
引越しして「我が家」になるまで、時間がかかるのは当然です。
参考例:☆相談事例 ~帰宅願望が強い方にとって高齢者住宅が『我が家』になるまで~☆
http://www.osumai-soudan.jp/soudanin/osakahonbu/case/778.html
早い方で一か月くらいでしょうか?
時間がかかる方も当然いらっしゃいます。
現在、少しずつ馴染もうとしている、そんな方のお話です。
以前こちらの相談員ブログでもご紹介したAさん。
http://www.osumai-soudan.jp/soudanin/fukuokahonbu/case/501.html
☆薬に頼らない認知症受入れ施設~認知症状に合わせたご紹介~☆
服薬管理ができない、家族が振り回されているといったことでご家族が施設入居を進めました。とてもとても用意周到に進めていき、多くの方のご協力の元、入居ができました。
お食事が気に入っていただいた様子で、現在も三食きっちりと召し上がっているようです。
一人暮らしの時は、偏食で食べたいときに好きなものを少し食べるという生活でした。
食事の改善は、ご家族も大変喜んでおられました。
時々、Aさんは長女さんには帰りたいと訴えます。
たまに長女さんには当たることもあるようで、けんかになるそうです。
現在入居されている住宅型有料老人ホームは、一人一人に向き合って下さいます。
最初はデイサービスを拒否していましたが、ケアマネさん、施設長、ヘルパーさんなど皆さん(今後は専門家チームとします)の協力があってデイサービスへ通うようになりました。
しかし、しばらくすると行きたくないと拒否されるようになりました。
そこで専門家チームは考えて、他のAさんが気に入りそうなデイサービスを提案してくださり、Aさんはそこに通うようになり、今現在もそちらに通っています。
Aさんは要介護1で認知症があるものの、身体状況はほぼ自立でいらっしゃいます。
買い物などケアプランに組み込み、ヘルパーさん同行で行っていましたが、自分一人で行きたいとおっしゃいました。そこで専門家チームはまた考えます。
Aさんには、「スタッフに声をかけたら出かけられるようにする」という目標設定をしたのです。
「外出はダメ!」ではなく、「スタッフに一言声をかけたら外出できる」ということを目標に生活する。
ひとつひとつできることをクリアして、日常生活を送る。
私たちが日常でできることも、高齢になると難しくなります。温かく見守る時間も必要だと感じています。
ご本人様に合わせて動いて下さる専門家チームがいるのは心強いですね。
他の施設であれば、退去を促されるようなことを何度かされていますが、受け入れてくださっているこちらの住宅型有料老人ホームには心から感謝しています。