絶対いや!から笑顔の新生活へ~老人ホーム入居拒否のお母さんが半年かけて入居に至るまで~

相談実例, 認知症

自宅の半径1キロ圏内でしか生活をしなかった83歳要介護1の女性。

私が初めて相談を受けたのは約半年前、その時は要支援2でした。

娘さんの希望のエリアで探してほしいとのことでしたが、そちらの施設に入居できるのは要介護1からでした。

認知症の疑いがあるために病院受診を勧めるも半径1キロ圏内には認知症の診断ができる病院はありません。

包括の方と相談しながら、往診にしてくださる先生を探して区分変更を受けました。

要介護1の認定を受けたものの、施設には空きがなく空きがでるのを待っていました。

好き嫌いで食事をきちんととらないお母さんに娘さんの心配は募るばかりでした。

包括の方の話では、お母さんは施設入居は「絶対にせん!」と娘さんと大喧嘩していたとのことです。

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そんなお母さんの気持ちが変わったのはー。

実は娘さんが施設入居の準備を進めている頃、お母さんがトイレで動けなくなるということがあったそうです。

それで恐怖心が生まれ、施設入居がスムーズにいったそうです。

 

ただ、それまでに娘さんの声かけの効果も大きかったようです。

お母さんは倒れるときは痛みもなくあの世に行けると思っていたようですが、「倒れたら痛いとよー」という話を

娘さんがしたら驚いていたそうです。「痛みもなくあの世に行けると思っていた」と。

この辺りからお母さんの考えも変わってきたようです。

そしてお孫さんたちの説得もあり(「おばあちゃん、もう一人では生活ができんけん、家の近くにいいところがあるけんそこがいいよー」ということを何回も話す)

こういうことによって気持ちが傾きかけていたところでのトイレ事件でスムーズにいったようです。

 

高齢者の施設入居拒否によって、大変な想いをされているご家族は本当に多いです。

ご本人様の性格によるところもありますし、意思の尊重の大切かと思います。

何がきっかけになるか分からないので施設入居は根気よく、あきらめないことが大切だと思います。

おばあさんと女性

 

 

要介護2→要介護4へ、せん妄状態の方が老人ホーム入居で落ち着くまで・・

医療充実, 相談実例, 認知症, 高級・ラグジュアリー

今回のご相談は、ケアマネージャーさんを通しての相談でした。

脳梗塞で入院中の95歳女性の入居先を考えてほしい、とのことでした。

電話している女性

入院されているソーシャルワーカーさん、ご家族様にもお話を伺ったところ脳梗塞の後遺症として目が目にくくなったとことにより、

ご本人様が少し落ち着きがなくなっているとのことでした。手先が器用で誰とでもお話をされて、デイサービスではムードメーカーのような存在だったそうです。

それが、急に眼が見えなくなったことからくる不安からか頻尿になり夜間の眠りが浅くなったようでした。

不安感が強いようで、二日に一回、ご家族が泊まってお手洗いのお世話をされていました。

ご家族は毎日お見舞いに行き、お母様のご不安が和らぐようにお声がけをしたり、マッサージをしたりしました。

 

お元気なうちに一度、介護付き有料老人ホームを見学されたそうで、

見学した日は納得したものの翌日には行きたくないと話をされ、キャンセルをされた経緯もありました。

「リハビリもしてほしいけど、もう95歳なので早く退院させて落ち着かせたい」とのご家族の希望があり、

病院にも退院が早められるか確認をとり、介護付き有料老人ホームをご紹介しました。

こちらの施設でしたら、レクレーションも活発ですし、眼が見えない方にも工夫をしていただけると考えました。

ご家族様にも大変気に入っていただき、すぐにご入居へと進めました。

 

病院で看護師さん、作業療法士さん、ソーシャルワーカーさんと施設の方、ご家族と施設入居の前に打ち合わせをしました。

施設受け入れが可能かどうかも含めてです。

その際に施設の看護師さんが「施設へ入居と伝えるとお母様が混乱されるかもしれないので、病院をうつるくらいの話でいいですよ」と言っていただけました。

通常は「本人さんが施設入居を納得してから入居してください」と言われますので、この言葉を大変ありがたく感じました。

病院の方もご家族も喜んでおられました。

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さて実際、ご入居後はとても大変だったそうです。

入院中でも大変だったので、想像していたことですが施設側は想像以上に大変だったとおっしゃっていました。

そんな大変な中でも「私たちがお引き受けした以上はお断りしません。安心して下さい」と言ってくださったのがとても心強かったです。

ご家族様からは、「まだ落ち着かないけど笑顔がでるようになった」、「昼夜逆転がなおった」と、うれしいお話を伺いました。

 

そして1月に入ったある日―。

別の相談で施設を訪れた際に伺ったうれしい話です。

昨晩は砲声がなかったとのこと。「だいたい大声を出される時間が分かってきたのでその前にお声掛けをしたら落ち着かるのでそのようにしています」とのこと。

「この方はただ声をあげるのではなく、『ありがとう』とかそういうことをおっしゃるんですよ、意味もなく叫んでいる訳ではないのです」とご理解いただいていました。

こういう風に、入居者一人一人に向き合っていただけて本当にありがたいですよね。

ご家族様にも「あなたに頼んでここに決めて本当に良かった」と心から満足していただけ私も本当にうれしかったです。

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入院時は要介護2でしたが、施設で区分変更をしたら要介護4となりました。

 

要支援1、89歳男性が選んだ施設は・・サービス付き高齢者向け住宅でした

お住まい相談員の日々

今回は現在入院中の病院のソーシャルワーカーさんを通して、ご入居のご相談でした。

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もともとお元気でいらしたAさん。 次女さんと同居で生活をされていました。

今回の入院のきっかけは、発語がうまくできないとのことで長女さんに連絡をとり、

救急搬送され、早い対応のおかげで脳梗塞のマヒが残らずに要支援のまま施設探しとなりました。

現在は要支援1だけど、89歳という年齢など考えて次女さんの家の近くの介護付きと

長女さんの家の近くのサービス付高齢者向け住宅と3ヵ所提案しました。

長女さんとお話した上で見学したのは、サービス付高齢者向け住宅2件でした。

89歳という年齢だけど、自分のことは自分でしてほしいし外出も自由にしてほしい、散歩が好きだから自由に散歩をさせてあげたい、とのご希望でした。

リハビリもしてほしいけど、本人がどう思うかな・・。

ご本人様、長女さん、私とサービス付き高齢者向け住宅を2件見学して、医療法人が運営しているサービス付高齢者住宅に決められました。

決め手はデイサービスを併設していないので慣れるまで自由に生活ができそうなこと、今後筋力が衰えないようにリハビリを続けてほしい、

この希望を叶えてくれたのがこちらのサービス付き高齢者向け住宅でした。

また、見学の際にお昼ごはんを用意していただき、お食事がおいしいことも決め手のひとつとなったようです。

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退院期限前に入居ができて、ご本人様にもご家族様にも満足していただけました。

 

施設入居拒否の方が施設入居を受け入れるまで・・

お住まい相談員の日々

年末にうれしい便りが届きました。

電話している女性

12月に住宅型有料老人ホームに入居された方のご様子です。

施設入居断固拒否の方でした・・。

 

83歳女性、要介護1で認知症の診断もされているけど、ある程度自由なところをご家族は希望されていました。

キーパーソンは長女さん。

お母様は長女さんには日々感情をぶつけてきつい言葉で当たっておられるようでした。

(ご家族に強い感情をぶつけられる方は珍しくありません)

多くのご家族が施設見学は、2、3施設、あるいは条件をしぼって1件だけということもありますが、

ご家族は5件施設見学を希望されました。

「サービス付き高齢者向け住宅」「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」

この中からお選びになったのは「住宅型有料老人ホーム」でした。

「自由度が高いことも重要だと思いますが、入居されるお母様やご家族に寄り添ってくれる施設がいいのではないでしょうか」

私のこの一言が、決め手だったとご家族はおっしゃいました。

今回ご入居された住宅型有料老人ホームの施設長が親身になって話を聞いてくださり、その人柄にキーパーソンの長女さんが安心されたようでした。

5施設見学後の帰り道の車内でこちらの施設に決められました。

施設選びも大変でしたが、ここからも大変です。

入居されるお母様との見学です。どのようにお連れするかを長女さんはいろいろと頭を悩ませていました。

なんとか見学にご案内できたものの、行きは楽しそうに私にいろいろと話をしてくださっていたものの、帰りの車内では不機嫌でした。

見学の際には私と二人になった際は、お母様は私にご家族の不満をとつとつと語っておられました。

ここまでも想定していました。

入居の時も大変だろうと私が入居の際も同行して、キーパーソンの長女さんではなく長男さんが引越しや入居手続きを行いました。

施設へ向かう車内の空気も険悪です・・。

しかしこれも想定していたことです。

施設へ着き、引越しの段取りをしている間お母様と話をしていましたが、ご家族の不満をまたとつとつと話をされていました。

前日の夜も当日の朝も長男さんと言い争いをしたようでした。

しかし引越しも落ち着いたようでしたので、私は失礼しました。

 

そしてその数時間後―。

長女さんから電話がありました。

「施設が受入れてくれないかもしれないから桑野さんからもどうにか言ってほしい―」

「あの施設長がそんなこと言うわけはない―」と急いで施設へ向かいました。

施設長に話を伺うと実際にはそのようなことはおっしゃっていなかったようです。

長女さんの勘違いでした。

ただ、担当者会議の際にお母様が無理やりここに連れてこられたと主張された為、

担当者会議は延期になったとのことでした・・、そして長男さんも怒って帰られたとのこと―。

長女さんがパニックになるのも理解できました。

長女さんに事情を説明して落ち着いていただきました。

お母様は長女さんに対して感情を荒げてしますので少し距離を置きましょう、

との話を施設長がしてくださいました。

必要な買い物などは長女さんが用意して、事務所へ預ける―。

そういう日々が続きました。

そしてある日―。

「今は落ち着いて生活をされていますよ。食事の時にお話上手な方の隣にご案内したらお話されて、

それから少しずつ慣れていったようです。不満もおっしゃっていませんよ」と、

施設長に話を聞き、ほっと安心しました。

先日私が他の方の施設入居の際に施設に伺ったとき、そのお母様が他のご入居者さんと

寄り添って歩いているのをお見かけしました。

〔私が声をかけることでご家族に対する感情を思い出してしまうかもしれませんし、

認知症の方は私のことを忘れている方のほうが多いので(とても悲しいですが・・。)

認知症の方には声をかけないようにしています。〕

一人暮らしの際は、

・一人でずっと家にいて(デイサービスは拒否)ヘルパーさんにご家族の不満を言うことが多かった

・朝食はとらなかった

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このような状況だったようですが施設入居後は、

・デイサービスに行くようになった

(早起きが苦手だったので、8時台にお迎えにくるのが嫌だったそうです)

・デイサービスで他の利用者さんとコミュニケーションをとるようになった

(ここはデイサービスが併設されているので気軽に行けるようです)

・朝食を食べるようになった

(生活にリズムができて、早く起きられるようになったようです)

このようなうれしい変化を伺うことができてとってもうれしかったです。

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施設入居を拒否される方のすべての方が良い方向に進むとは限りませんが、

根気よく話続けていくのも大切だと思います。