0

最期を考える

ウチシルベ 福岡本部

現在は、施設も増えてきており、いろいろな選択肢がありますので、事故防止や長く元気に暮らしていただく為に高齢者住宅で暮らすことは、前向きに生活するうえで、良いことだと思います。ご相談いただいたご家族に合った住まいをご提案差し上げたいと考えております。

人生の最期をどこで迎えるか?

最期について考えさせられたことです。

今年1月にMSWより相談を受けて、92歳の要介護2のAさん方の施設をお探ししました。

その病院に入院してからも誤嚥性肺炎を2度ほど起こし、急性期病院から戻ってきたところでご相談でした。

入院前に少し認知症状が悪化して入院したけど、状態が落ち着いているしこれ以上治療できることはない、とのことでした。

そこで認知症にも強く、医療的にも充実した住宅型を紹介しましたが、その時は空きがなく、空くのを待っている状況でした。

2月終わりに施設より連絡がきて空きがでたとのことで、入居の話を進めていきました。

その間に区分変更をしていましたが、要介護5となりました。

そして、その間にまた誤嚥性肺炎を起こしていました。

「早く施設に入居して、少しでも良い生活を送ってほしい」

そんな想いでしたが、想像よりスムーズに入居準備が進まずもどかしい思いをしておりました。

入居日までの週末毎に熱発を繰り返していました。

「入居できるのだろうか?」3月の中旬近くに入居が決まっていましたが、心配する日々を送っておりました。

「施設に入居せずに、このまま病院にいた方がこの方にとっていいのではないか?」

たまらなくなってMSWへ相談しました。

私「Aさんの体調はいかがですか?入居できるのでしょうか?」

MSW「先週も熱がでていました。施設に入居できるか確認したところ受入れしてくださるとのことでした。

先日、訪問診療の先生もカンファレンスに入ってくださって家族と看取りの話も含めてしっかりと話をしてくださいましたよ。

本当に良い先生ですね」

こういった状態でも受け入れてくれる安心とまだ心配で施設にも確認したところ、

訪問診療の先生がOKをだしてくださったので施設側も全力で支えます、とのこと。

Aさんの入居日当日—。

心配だったのでAさんの配偶者の方に連絡をしてご様子を伺いました。

「介護タクシーで移動するときに、いつもは目をつぶっているのだけど今日は目を開けてしっかりと景色をみていました。

まるで景色を目に焼き付けているみたいでした。久しぶりにあんな表情を見れて嬉しかった」

私は施設入居が本当に良かったのか葛藤があり、MSWへ相談しました。

私「Aさんの施設入居は本当に良かったのでしょうか?このまま入院していたらご家族から近い病院だから良かったのではないでしょうか?」

MSW「病院での最期と施設での最期は違います。病院はやはりたんたんとしていますからね。

先日の訪問診療の先生は最後に何を食べさせてあげたいか?を聞いておられましたよ。

あんなに良い先生にお会いしたのは初めてかもしれません。熱心な良い先生ですね。

最期をどう迎えたいかと考えらることができるのはとても幸せなことなんですよ。

私は施設を選ばれて、ご家族にとっては良かったと思います」

MSWは心配する私を励ましてくださり、私も少し安心しました。

それから一週間後―。

Aさんの担当ケアマネさんから連絡をいただきました。

「Aさんはご家族に見守られながら、旅立たれました」と。

「ご家族全員に見守られた」という言葉に私はやっと安堵しました。

亡くなることは本当に寂しいことですが、「どうやって最期を迎えられたか」も大切だと思っています。

ご家族が悔いのない最期を迎えてほしい。

そのように思っております。

亡くなって一週間後にご家族より、亡くなったと連絡いただきました。

「あんなに良い施設で、良いケアマネさん、良い先生で良かったです。幸せでした。

ケアマネさんも先生もお通夜にきてくださったんですよ」

そして胸の内を語ってくださいました。

「亡くなったと理解しているんだけど、なんでいないんだろう?と思ってしまいます・・」

そうですよね。そんなに早く気持ち切り替えられないですよね。

このような自立だけど高齢の配偶者へのサポートサービスがあるといいなと思います。

この亡くなった方と私の過ごした時間は短かったですが、私はこの方を忘れません。

「亡くなった人を忘れない、これがその人の供養になる」と思っております。
最期を考える

老人ホーム探しはおまかせください

プロに施設探しを相談する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です