とある回復期病院のフロアにお邪魔すると、必死の形相で声をあげていらっしゃる高齢の方がいらっしゃいました。
脳梗塞で入院のため、立位のリハビリをしていたそうですが嫌がって声をあげているそうです。
リハビリを嫌がる高齢の方はけっこういらっしゃいます。
痛い、きつい、寝かせてくれ・・。
そうですよね、少しずつ衰えてきていた体を動かすのはきついですよね。
60代未満の方でしたら、お仕事や家事もされている方が多いでしょうから、
日常生活に戻るために懸命のリハビリも必要かもしれません。
もともと動いていた体ですから、リハビリの成果も目に見えてわかりやすいでしょう。
高齢の方の場合、少しずつ筋力が落ちてきていたところへリハビリとなると負担としか感じられないのかもしれませんね。
リハビリを望むのは、本人よりご家族の希望が大きいように感じます。
「せめて身の回りのことが自分でできるように」
「せめてトイレには一人でいけるようになると自宅で生活できる」
若い頃はばりばり働いて、高齢になりゆっくりと生活されていた方がどうしたいか、
本人が分からないから尋ねないではなく、ご本人にどうしたいか聞いて気持ちを尊重して差し上げるのも
大切かな、と最近よく思います。