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食事拒否の方の老人ホームでのその後の変化

曽根 るみ

自身も高齢の母親の介護をしながら、福岡本部にてお住まい相談員業務を高齢者家族の思いに寄り添い専門性の高い施設提案を行う。 全国の自治体・社協の講演・病院やケアマネ向けの勉強会等講師としても活躍中。

長年の間、妹さんの病気のお世話をされながら、ご自身の夫の介護をされてきた方が、看病に介護にと疲れ果てて、突然鬱症状が発症しました。そして入退院を繰り返していく中で食事がのどを通らないといいはじめ、食事拒否となり胃瘻を1年ほどすることになった方がいらっしゃいました。

ケアマネージャーからのご相談で、ご家族にお会いして今までの経過や今後の老人ホーム入所への期待をお聞きしました。

お聞きしてゆくうちに、食事を自分で少しでもとれるようになってほしい。何もしゃべらずうつむく姿がつらいので、少しは笑顔が戻ればうれしい、との願いを老人ホームに託したいことが伝わってきました。

ご提案施設は、もちろん専門的な介護と看護とリハビリ・認知や鬱症状の治療ができる施設でした。福岡市早良区重留の住宅型有料老人ホームを見学の時点では老健に入っていましたが、スムーズに入所が完了して安心していました。

先日、入所後のご本人をお見かけすると表情が明るくなり、ご挨拶をするとお話しして来られるほどお元気になられていました。また、最近は水分も取られるようになり、ゼリーやのど越しの良いものを食べられているとお聞きしました。

以前はまったく水分もいらない。の一点張りで、あまり薦めると怒られるんですよ。と、娘さんが言われていましたが、今では別人のようですね。と、笑ってお話ししたほどです。

このように、なんらかの精神的なダメージを受けた方でも じっくりと向き合って介護や看護を気長に繰り返し対応してくれると、本人も試してみようと心開いてくれるのだなあと、ちょっと感激してしまいました。

ご家族の願いを聞き、できるかぎり答えようとしてくれる手厚い施設の方たちの連携した介護や看護は、さすがプロフェッショナルと言えます。

 

できれば、ご家族はあきらめずに希望をホームの方にお話しして、明るく楽しい施設ライフを過ごして頂きたいものです。

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