「現在入居しているところは、費用が高いのでどこかいいところはありませんか?」
サービス付き高齢者向け住宅にお住まいの利用者のご家族様から相談がありました。
・80代男性
・要介護4
・必要医療行為:導尿(1日3回)
・認知症状:軽度(年相応の物忘れ程度)
脳梗塞からほぼ寝たきりになったようで、ご本人様にやる気がなくリハビリやデイサービスが受けられるにも関わらずほぼ利用していない状況でした。
ただ私がお会いしたところ、ユーモアもありコミュニケーションが取れる方でした。
今回の一番の問題は、導尿でした。
バルーンであれば受けてくれる施設は多くあるのですが、導尿のまま入居したいとのことでした。
バルーンは過去に入院中に自己抜去の行為がみられたため、ということでした。
また導尿は医療行為の為、看護師がいる施設を選択する必要があります。
訪問看護を利用する施設にするのか看護師が常駐する施設を選ぶかによって費用負担が変わります。
「今、特養に3か所申込をしているから特養が空いたらそちらに入居したい」
特養のほとんどは年二回の入居判定がありますが、春の入居判定での入居はかなわなかったようでした。
待機者が多いから入居できなかったとお考えのようでしたが、導尿があることがネックとなることをなかなかご理解いただけませんでした。
医療費負担が1割でないことを合わせて考えると、特養に入所できたとしても金額は高く、この方には特養は合わないのではないかと考えました。
・医療行為があると、特養の入所はなかなか順番が回ってこない可能性があること
・費用負担が高くなること
この2点を丁寧に説明を差し上げたところご家族様に納得していただき、24時間看護師が常駐して1日3回の導尿でも対応してくれて、
今の支払い金額より10万円近く抑えた金額で入所できる施設へ入居となりました。
ご本人様にも満足していただき、以前より覚醒の時間が長くなったとご家族様も喜んでいらっしゃいました。
要介護4で2年待って特養に入所できた、という話を福岡市近郊で伺いました。
この方は在宅でしたが、「入所してほしい」と家族が考えてから2年経っているということはその間のご家族の負担はとても大きかったと思います。
きっと限界に近いところで入所申込をされたので、この2年間は限界を超えていたことでしょう。
有料老人ホームにもさまざまな種類がありますので、いろいろなご希望に沿うことができると思います。
特養をお考えの際は、有料老人ホームと比較検討してみませんか?