0

在宅か?老人ホーム入居か?

ウチシルベ 福岡本部

現在は、施設も増えてきており、いろいろな選択肢がありますので、事故防止や長く元気に暮らしていただく為に高齢者住宅で暮らすことは、前向きに生活するうえで、良いことだと思います。ご相談いただいたご家族に合った住まいをご提案差し上げたいと考えております。

「すっごく考えて老人ホーム入居を選んだのに」

Aさんは、とあるグループホームに併設した小規模多機能を見学後、私におっしゃいました。

「そうですよね。Aさんの大変さやお気持ち、どのような経緯かを私はよくわかっていますから」

Aさんのお母様は80代の要介護1でお一人暮らしでした。

認知症を患っておりましたが、ヘルパーさんを利用しながら一人での生活を続けていました。

Aさんは関西で生活されていますが、月に一回はお母様と過ごすために福岡に帰って来られます。

お母様はたびたび家への帰り道が分からなくなって、とんでもないところで発見されることが多々あったようです。

朝夕とヘルパーさんが来てくださっていたようですが、ヘルパーさんからお母様がいないと聞くと

GPSでお母様の行方を探していました。

そして兄妹間では、「ある程度自由に生活させよう。もし何かあってもお互い恨みっこなしね」と話し合っておられました。

夕方や寒い真冬にお母様がいないことに気づき、遠方からGPSでお母様を探すAさんの気持ちはどのようなお気持ちでしょうか。

暗くなって、車にはねられとらんかいな?この寒さで大丈夫とかいな?もうどこにおるとよ・・。

心配する気持ち、何かあったらどうしようという不安、また?という怒りの気持ち。

そんな想いを何回も経験したある日、お母様は道に迷って転倒して骨折、その後脳梗塞発症により入院となりました。

これを機会に老人ホーム入居を検討、私と一緒に見学を進めていきました。

Aさんとのホーム探しは三カ月くらいかかりました。

住宅型有料老人ホームがいいのか、グループホームがいいのか。

一緒に見学して、ここはこうだった、ああだったと確認しながら少しずつしぼっていきました。

お兄さんから「ここも見てきて」と言われた老人ホーム見学のときです。

グループホームに併設した小規模多機能でそちらのケアマネさんの言葉がAさんの気持ちをざわつかせました。

「皆さん絶対に自宅がいいんですよ」

そう繰り返し言います。

「それはそうかもしれないけど、Aさんの状況も知らないでよくそんなことを・・」

在宅での生活を望まれる方は多いです。

ただ、全ての人が在宅での生活ができるわけではないですし、人それぞれです。

自分の意見の押し付けは良くないと思います。

私はもう少しAさんの話を聞いてほしかったです。

「すっごく考えて施設入居を選んだのに」

Aさんの言葉にとても胸が痛みました。

これから約2週間後にAさんはお母様のグループホームを決め、それから約一か月後にお母様は退院してグループホームへ入居しました。

今のお母様のご様子は—。

グループホームに慣れつつありますが、たまに不機嫌に電話をしてくることがあるそうです。

Aさんは来福の度に近況を報告してくださいます。

次回、お会いできるのが楽しみです。

 

 

 

老人ホーム探しはおまかせください

プロに施設探しを相談する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です