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認知症の祖母と暮らした両親(終)

ウチシルベ 福岡本部

現在は、施設も増えてきており、いろいろな選択肢がありますので、事故防止や長く元気に暮らしていただく為に高齢者住宅で暮らすことは、前向きに生活するうえで、良いことだと思います。ご相談いただいたご家族に合った住まいをご提案差し上げたいと考えております。

そんなこんなで両親と祖母の生活が始まってそれからまた2か月

季節は秋になろうとしていました。

その間、父は2回帯状疱疹になったそうです。

気づかないうちに祖母との生活がストレスになっていたのではないか、と母は悩んでいました。

父が優しく祖母に接するのに対して、いくら認知症とはいえ、祖母がひどい返答や態度をしたことがあったそうです。

それをみて母はまたイライラとして・・。

「次、お父さんが帯状疱疹になったらおばあちゃんとは一緒に住めん。」

私にはそう宣誓していました・・。

冬の支度をはじめたころ、事件が起こりました。

祖母が夜中に間違えて、トイレと反対方向に歩いたため、しりもちをついて玄関から落ちたのです。

翌日病院に行くと骨折のため、入院となりました。

入院中は、トイレが大変だったそうです。

おむつをして、おむつに用を足すようにいっても嫌だと言い、骨折をしていることを忘れて起き上がろうとして痛いと叫ぶ、

病院ではこのような感じだったそうです。電話から母がやつれていく様子が分かりました。

そして、入院から1週間で亡くなりました。

その亡くなった日は、祖母がちょうど5年前に長年住んだ自宅を離れた日だったそうです。

おじいちゃんが、もういいよと迎えに来たのだろうと親族では話しています。

そうすることで気持ちが安まりますからね。

なんで骨折なのに、1週間で亡くなったの?と思われたでしょう?

私も数年間理由が分かりませんでした。

聞いてはいけないような気がしていたのです・・。

相談員の仕事をしていく上で日に日にその疑問が大きくなったのでついに先日母に聞いてみました。

案の定、それまで笑顔だった母の顔は一瞬にして曇ってしまいました。

「聞かなければよかった」

聞く前にそう思いました。

死因は、呼吸不全。

夜中に暴れる祖母は、眠るように投薬されていたようです。

「気管支が弱かったから、合わなかったんじゃないかな。

今まで誰にも言わんかったけど。」

この言葉で、母が今でも少し自分を責めているのではないかと感じました。

あの時起きて付き添ってあげれば・・。

在宅で介護されている方には、このような想いはしてほしくないと思っています。

 

半年くらいの短い期間でしたが、このようにして両親と祖母の同居は終わりました。

お住まい相談員の仕事では、祖母の年齢くらいの方の施設探しをお手伝いできます。

「おばあちゃんが生きていたらこんな感じで話ができたのかな」と思うことが多々あります。

利用者さんがお孫さんの話をされると、おばあちゃんも私のことをこんな風に思っていてくれたのかなと思うと嬉しくなります。

今日は見学後に利用者さんとお茶をしましたが、楽しくおしゃべりできました。

忙しい毎日の中で、利用者さんとのひとときは心がやすまります^^

 

 

 

 

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